流れが変わった。ほんの数カ月前まで「替えがきかない」とされた選手が、いまや交代カードとしてすら保証できない位置に立たされている。バイエルン・ミュンヘンの韓国代表DFキム・ミンジェの“時間”が止まっている。
【注目】「日本の比較対象にもならない」OBも嘆く韓国サッカーの現在地
バイエルンは2月12日(日本時間)、アリアンツ・アレーナで行われたDFBポカール準々決勝でRBライプツィヒを2-0で下した。ハリー・ケインとルイス・ディアスが得点し、完勝を収めた。
しかし、韓国人ファンの視線はピッチではなくベンチに向けられた。キム・ミンジェの出場がなかったからだ。韓国メディア『OSEN』は「キム・ミンジェ、ベンチ外の次は交代の順番でも日本のイトウに押し負けた…本当に居場所がない」と題し、キム・ミンジェの現状を嘆いている。
前兆はあった。9日のホッフェンハイムとのリーグ戦では、そもそもメンバーから外れていた。負傷も、出場停止もない。2023年7月のバイエルン加入以降、健康な状態で2試合連続「戦力外」とされたのは初めてだ。これは単なる休養とは性質が違う。
現場の選択は明確だった。ヴァンサン・コンパニ監督はヨナタン・ターとダヨ・ウパメカノをセンターバックに起用した。
勝負がほぼ決まった後半終盤、交代のタイミングはあった。だが、指揮官の視線はキム・ミンジェに向かなかった。後半アディショナルタイム、守備強化のために選ばれたのは日本代表DF伊藤洋輝だった。守備の人数が必要だった瞬間、キム・ミンジェは呼ばれなかった。序列の問題だ。少なくとも3番手、状況によっては4番手まで下がったという見方も出ている。
ドイツ現地の評価も冷静だ。『ビルト』は「コンパニが複雑な選択の前に立っている」としつつも、「現在の守備構想にキム・ミンジェの居場所は見えない」と指摘した。特に、レバークーゼンから加入したヨナタン・ターとは出場時間ですでに差が広がっている。監督の信頼は数字で証明される。
コンパニ監督は「誰かのミスではなくローテーションの一環だ」と線を引いたが、結果は冷酷だ。ターンオーバーという名の下で、キム・ミンジェの出場時間は分単位で消えている。
市場も反応している。冬の移籍市場ではチェルシー移籍説が浮上した。セリエAのビッグクラブであるACミラン、ユベントス、ナポリも状況を注視している。ビッグクラブは待たない。出場機会が減れば、代替案はすぐに提示される。
ひとまず、14日のブレーメン戦が分岐点になりそうだ。再び先発から外れる、あるいは欠場が長引けば、それは休養ではなくメッセージになる。バイエルンの競争に情けはない。トニ・クロースも去った。ネームバリューは防御壁にはならない。
「モンスター」という愛称は依然として有効だ。問題は、その愛称がピッチで証明されていないという点だ。ベンチは長く座るほど、見慣れない場所であり、同時に残酷でもある。
キム・ミンジェがこの壁を再び壊すのか、それとも新たな選択を準備するのか、注目される。
(記事提供=OSEN)
前へ
次へ