韓国でミラノ・コルティナ冬季五輪を独占中継するケーブルチャンネルJTBCで、CM中に日章旗(日本国旗)が誤表示される放送事故が発生した。カーリング女子“日韓戦”の最中に起きた事故とあって議論が拡散すると、JTBC側が即謝罪に乗り出した。
JTBCは2月16日に公式ホームページに謝罪文を掲載し、「2月15日午後11時23分頃、カーリング日韓戦生中継中のCM送出過程で、日本国旗のグラフィックがCM画面に一時的に露出した」と明らかにした。続けて「制作陣の過失で視聴者に不快感を与えた点について謝罪する。同様の事故が再発しないよう点検と管理を徹底する」と伝えた。
この事故は、前日の15日に行われたミラノ・コルティナ冬季五輪カーリング女子1次リーグ第5戦、韓国対日本の試合中に発生した。第5エンド終了後、第6エンド再開前のCM中に、CMの内容や試合の文脈とは無関係な日本国旗のグラフィックが約10秒間送出されたのだ。
当時、試合中継を担当したキャスターは事態の深刻さを把握すると、第6エンド開始前に「CM中に予期しないグラフィックが出た」「一般的に我々がお送りしてはいけない状況の中で送出された。その部分についてご了承いただきたい」と述べ、謝罪した。なお、試合は韓国が7-5で日本に勝利した。
突然の「日章旗送出事故」には、視聴者からも戸惑いの声が上がった。オンラインコミュニティやSNSでは「どうしてあんなミスをするのか」「気分よく応援していたのに、日章旗がしばらく画面に出ていてあきれた」「よりによって日韓戦でこんなミスをするのか」など強い批判が相次いだ。
JTBCの中継をめぐる論争は今回が初めてではない。
13日にはスノーボード女子ハーフパイプ決勝でチェ・ガオン90.25点を記録し、韓国の雪上種目史上初の金メダルを獲得したが、その歴史的瞬間をJTBCはメインチャンネルで生中継しなかった。
当時、JTBCのメインチャンネルは同時間帯のショートトラックに中継に切り替え、スノーボード女子ハーフパイプ決勝はスポーツ専門チャンネルのJTBCスポーツでのみ中継していた。チェ・ガオンが金メダルを獲得した後、メインチャンネルではショートトラックの競技中に速報テロップでのみ金メダル獲得のニュースが伝えられた。
議論が拡大するとJTBCは声明を出し、「チェ・ガオン選手が出場したスノーボード女子ハーフパイプ競技は当初、JTBCとJTBCスポーツで同時生中継していたが、ショートトラック競技が始まったことに伴い、JTBCはショートトラックへ切り替え、ハーフパイプはJTBCスポーツで中継を継続した」と説明した。
続けて「ショートトラックは韓国代表の強豪種目であり国民的関心も高い種目であるため、視聴者の選択権を考慮してショートトラック中継を維持し、ハーフパイプはJTBCスポーツで継続する方式で運営した」と釈明した。
ただ、JTBCスポーツは有料加入者が中心である点から、韓国国民の普遍的視聴権を満たすには不十分だったとの批判が出ている。
これを受け、韓国ではオリンピックの独占放映権を獲得したJTBCが競技中継を十分に消化できず、限界を露呈しているとの指摘が出ている。
当初、JTBCはKBSやMBC、SBSなど地上波テレビ局に放映権を再販売しようとしたが、価格や条件などで意見の隔たりを縮められず不発に終わった。
韓国ではJTBCが2032年までオリンピックおよびサッカーワールドカップの放映権を独占保有している。そんななか、中継をめぐるトラブルと日韓戦での日章旗送出という大規模事故が重なったことで、視聴者の不信と懸念は続く見通しだ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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