韓国の人気男性グループ「SUPER JUNIOR(スーパージュニア)」のソウル公演で、観客が負傷する事故が発生した。
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発生したのは4月5日、KSPO DOMEで開催されたデビュー20周年ツアーのアンコール中だ。客席横に設置されていた仮設の安全フェンスが崩れ、観客3人が転落して負傷したのだ。
所属事務所のSMエンターテインメントは、被害者が病院で検査と治療を受け、捻挫や打撲で2週間の安静が必要との診断を受けたことを説明した。事務所側は治療の支援と再発防止を約束している。
公演中の事故そのものはK-POPに限った話ではないが、今回の件を単なる不運なアクシデントとして片付けるのは難しい。というのも、近年のK-POPコンサートは単にステージを鑑賞する場ではなく、アーティストとの距離の近さや没入感を重視する方向へ進んでいるからだ。
近年の事故を振り返ると、その危うさはさまざまな形で表れている。
昨年9月に行われたSEVENTEENのコンサートでは、演出用の花火の一部が予想外に観客席方向へ落下し、観客2人が被害を受けた。所属事務所は安全距離と方向を設定して点検を繰り返したが、一部の製品不良により事故が起きたと説明している。これは会場全体を巻き込む演出が安全管理と噛み合わなかった事例といえる。
また、2022年にはインドネシアでのNCT 127公演で、サイン入りボールを配ろうとした際に観客がステージ前方へ殺到し、30人が失神する騒ぎもあった。こちらはファンの行動が直接的に事故の拡大につながったケースである。
こうした危うさが最悪の形で表れたのが、2014年に城南市で行われたK-POP野外コンサートだ。公演中、会場にあった換気口の上に集まって観覧していた人々が転落し、16人が死亡、11人が負傷するという大事故が起きたのだ。
事故当時、ステージではガールズグループ4Minuteがパフォーマンスを行っていた。ただ、所属事務所はメンバーやスタッフが事故に気づかないままステージを終え、ソウルに戻ってから知らせを聞いたと明かしている。事故が公演中に演者側へ共有されていなかった事実は、当時の状況の混乱を物語っている。この惨事は会場外縁部の構造物までが観覧スペース化してしまった結果であり、被害の規模も桁違いであった。
これらの事故は形態こそ異なるが、共通しているのは「より近くで見たい」「より強く体感したい」という欲求が公演空間を押し広げ、安全管理との間に摩擦を生んでいる点だ。
物理的な近さはコンサートの魅力そのものでもある。アンコールでメンバーが客席付近まで接近し、サインボールが投げられ、特殊効果が空間全体を包み込む。ファンは単なる傍観者ではなく、その場に巻き込まれる一体感を求めている。
そのため、問題の本質をファンのマナーだけに帰結させることはできない。観客の熱狂が事故を招く場合もあるが、演出や仮設設備、安全導線の設計といった主催側の責任が問われる事故も少なくないからだ。近くで見たいと願うのは自然なファン心理であり、主催側もその期待を前提にライブを設計している。だとすれば、ファン心理を責めるのではなく、その熱狂を含めたうえでの安全対策を構築する発想が必要である。
SUPER JUNIORの事故が改めて浮き彫りにしたのは、まさにこの点である。至近距離での体験を前提とするK-POP公演は、いまやその熱量に見合うだけの高度な安全設計を求められている。
(記事提供=スポーツソウル日本版)
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