兵役を誠実に全うし、東京ドームで大歓声を浴びるBTSのようなスターが存在する一方で、兵役問題によってその華々しいキャリアを大きく失墜させた者たちも少なくない。韓国の芸能界において、「兵役」とは単なる義務の枠を超え、人気や実績を一瞬にして無に帰す可能性を秘めた地雷のような存在である。
その重さを改めて世に知らしめたのが、WINNERのソン・ミノに対して下された今回の求刑であった。
4月21日、兵役法違反の初公判に臨んだソン・ミノは起訴内容を全面的に認めた。検察側は長期間にわたる無断欠勤や勤務先の離脱、さらには虚偽の勤務日誌作成などを重く見て、懲役1年6カ月を求刑した。本人は深く反省の意を示しながらも、双極性障害やパニック障害といった精神疾患を抱えていた背景を量刑に反映させるよう訴え、再服務の機会を求めている。
このニュースが大きな波紋を広げているのは、韓国芸能界での兵役問題が単なる不祥事にとどまらず、その後の人生を決定づける重大な分岐点となるからだ。
兵役問題への向き合い方は、その後の復帰への道を左右する。過ちを認めて服務をやり直し、復帰の筋道を模索する者がいる一方で、悪質な偽装工作によって世間の信頼を失い、有罪となる例も後を絶たない。
VIXXの元メンバーであるラビは、典型的な有罪の事例と言える。
彼は2023年、兵役ブローカーと共謀しててんかんの症状を装い、虚偽の診断書を提出することで兵役等級を不正に下げようとした。裁判所はその罪質を厳しく指弾し、懲役1年、執行猶予2年の判決を下した。
この結果、ラビはグループを脱退し、芸能活動は事実上の停止状態に追い込まれた。服務を終えた後にSNSで謝罪を表明したが、世間の反応は依然として厳しい。
同様にブローカーを介したラッパーのナフラも、精神疾患を偽装した。社会服務要員として勤務していた際、早期の召集解除を狙ってうつ病やパニック障害を装い、通院を繰り返しながら処方された薬を服用せずに保管していたとされる。
ナフラには1審で実刑、2審で執行猶予付きの判決が下されたが、重要なのは有罪という事実そのものである。韓国では、兵役問題で有罪判決を受けたスターが主流の舞台に戻ることは、ほぼ不可能に近いのが現実だ。
兵役逃れの手法があまりの異常さゆえに世間に呆れられた例もある。
歌手のキム・ウジュは精神病を装って兵役を回避しようと試みた。彼は精神科に数十回通い、「8年前から幽霊が見える」「幽霊のせいで意識を失った」といった主張を繰り返した。しかし、裁判所はこれを計画的な忌避行為と断じ、懲役1年の実刑を言い渡した。この事例は、兵役問題が司法の場において決して軽視されないことを象徴している。
一方で、スキャンダルを起こしながらも、その後の対応によって致命傷を避けた例もある。
2004年、尿検査の改ざんによる兵役逃れで激しい批判を浴びたソン・スンホンとチャン・ヒョクは、再検査を経て即座に現役入隊した。二人は同日に陸軍へ入隊し、2年間の服務を誠実に全うした。この姿勢が評価され、除隊後の復帰において世論の沈静化に成功したのである。韓国社会は、問題を起こした事実以上に、その後の真摯な向き合い方を厳格に見定めている。
兵役逃れの代償を最も重く、そして長く払い続けているのがユ・スンジュンである。
1990年代末にトップスターとして君臨した彼は、兵役の召集を前に出国し、アメリカ市民権を取得することで服務を回避した。この行為は国民の激しい怒りを買い、法務部による入国禁止措置へと発展した。
20年以上が経過した現在も、ユ・スンジュンはビザ発給を巡る法廷闘争を続けているが、韓国の地を踏むことは叶っていない。この事例は、兵役問題がどれほど長く、深く社会に影を落とすかを示している。
韓国芸能界における兵役問題の現実は、極めて冷徹である。てんかんや精神疾患の偽装、あるいは幽霊の存在を持ち出すといった行為は、最終的に自らの首を絞める結果となる。再入隊によって辛うじて道を残した例もあるが、有罪判決を受けた者の多くは主流から脱落している。
それゆえに、ソン・ミノに下された懲役1年6カ月の求刑は極めて重い意味を持つ。まだ最終的な判決は出ていないものの、起訴内容をすべて認め、検察が実刑を求めている以上、失われたイメージを回復するのは至難の業だ。
BTSのような輝かしい帰還を果たすスターの影で、兵役という一線を踏み外して消えていった者は多い。ソン・ミノが有罪となれば、彼もまたその過酷な現実の一部となる可能性が高い。
韓国のスターにとって兵役は、決して甘く見てはならない絶対的な境界線なのである。
(記事提供=スポーツソウル日本版)
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