日本では最近、Snow Manの佐久間大介をめぐる過去の「Tシャツ疑惑」がSNS上で“再拡散”された。関連する投稿は4月21日になされたもので、わずか一日で1000万回を超える表示数を記録した。
その投稿が問題視しているのは、2018年7月から8月にかけて公開され、現在は視聴不可能となっている動画である。動画が非公開となった背景には、佐久間が着用していたTシャツのデザインが関係していると主張されている。
投稿によれば、そのデザインは1995年のドキュメンタリー映画『Trinity and Beyond』に由来するものであり、原爆ではなく水爆実験のシーンをあしらったものだと断定されている。
もっとも、この件については慎重な見極めが必要である。動画削除の真の理由がTシャツにあったのかは確認されておらず、事務所から公式な説明や謝罪が行われた事実もない。『東スポWEB』も2020年11月にこの疑惑を報じていたが、当時から断定はできないという見方が示されていた。
つまり、現時点で判明しているのは、真相が確定したということではなく、2026年になってもなおこの問題が大きく掘り返されているという事実そのものである。
ネット上の反応もかなり割れている。説明や言及がない限り、活動を続ける中で何度でも蒸し返されるだろうという声がある一方で、過剰に反応する側を疑問視する冷ややかな見方も存在する。
また、問題の本質を考えるのではなく、個人を叩く方向へ流れてしまう現状を指摘する意見も目立っている。今回の再拡散は、この種の表象がいかに終わりのない火種になるかをあらためて浮き彫りにした。
原爆を連想させるイメージがアイドルを揺るがした事例は、K-POP界でも繰り返されてきた。
その最も象徴的な例はBTSであろう。2018年11月、メンバーのJIMINが原爆投下を想起させるTシャツを着用していたことが日本国内で大きな論争を呼び、テレビ朝日の『ミュージックステーション』出演が見送られる事態にまで発展した。
当時、テレビ朝日は所属レコード会社との協議の結果、総合的な判断として出演を見送ると発表した。
しかし、この件は韓国で同じ温度差で受け止められたわけではない。日本の植民地支配からの解放を意味する「光復節」を強調したデザインであり、問題はないとする声も少なくなかった。この騒動は、単なる不用意な服装の問題にとどまらず、同一のビジュアルが日韓で全く異なる意味を帯びることを示した事例といえる。
記憶に新しい事例としては、昨年の『NHK紅白歌合戦』出場をめぐるaespaのニンニンの騒動が挙げられる。
2022年に彼女がファン向けアプリに投稿した「きのこ雲型ランプ」の写真が2025年末に掘り起こされ、紅白出場に反対する署名が14万人規模にまで拡大した。
NHK側は所属事務所を通じて、原爆被害を軽視する意図はなかったことを確認し、出場に問題はないとの見解を示した。しかし、騒動の余波が続くなか、最終的にニンニン本人はインフルエンザ感染を理由に紅白出演を辞退することとなった。
騒動と辞退を直接結びつけることはできないが、少なくとも「問題なし」と判断された後も、そのテーマが残すざらついた感覚は簡単には消えないことを露呈させた。
原爆そのものではないが、BTSのJUNG KOOKが昨年6月のリハーサル中に着用していた帽子の文言が炎上した件も、別の角度から同じ問題を想起させる。帽子に記された「MAKE TOKYO GREAT AGAIN」という文言が、韓国では帝国主義日本への回帰を連想させるとして批判を浴びたのである。
歴史認識に関わるモチーフにアイドルが触れた際、その意味は瞬く間に政治化されてしまう。JUNG KOOKはすぐに謝罪し、不注意であったと認めたが、議論は一気に拡散した。
これらの事例を並べると、厄介なのは本人の意図の有無だけではないことがわかる。原爆や歴史を連想させるイメージは、見る側の記憶や認識を強烈に刺激する。一度その疑いを持たれれば、謝罪や説明の有無にかかわらず、SNS上で何度でも再点火する可能性があるのだ。
佐久間大介をめぐる今回の再拡散も、まさにそのしぶとさを象徴している。動画削除の真相は不明なままだが、モチーフのデリケートさや削除のタイミングをめぐって反応が噴出するのは、このテーマがいまだに過去のものとなっていないからだろう。
歴史の記憶や国による解釈の違い、そしてSNS時代の蒸し返しやすさが相まって、日韓の芸能界において極めてセンシティブなテーマであり続けていることは間違いない。
(記事提供=スポーツソウル日本版)
■【画像】“原爆Tシャツ”を着たBTS…『Mステ』出演中止を当時の韓国はどう見たか
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