“守護神不在”にもかかわらずメジャー昇格が見送られた。かつて大谷翔平への「故意死球」発言で物議を醸し、現在は米マイナーリーグでプレーする韓国人投手コ・ウソクの話だ。
デトロイト・タイガースは5月29日(日本時間)、抑え投手のケンリー・ジャンセンを骨盤の炎症により15日間の故障者リスト(IL)に登録した。ブルペンに欠員が出たため、傘下マイナーAAAのトレド・マッドヘンズに所属するコ・ウソクに昇格の可能性が浮上したが、球団の選択は違った。
タイガースはジャンセンの代わりに、コ・ウソクと同じくAAAでプレーするドリュー・サマーズをメジャーに呼び寄せた。サマーズは今季AAAで17試合に登板し、1勝3ホールド1セーブ、防御率3.00(21回7失点)を記録している。
もっとも、コ・ウソクも決して不調というわけではなかった。AAとAAAを合わせて16試合で2勝1敗3ホールド2セーブ、防御率1.38をマーク。26回で39個の三振を奪い、WHIP(投球回あたりの与四球・被安打数合計)は0.65と圧倒的な成績を残してきた。特に今月9日にAAAへ復帰以降は、6試合(11回)連続無失点と絶好調だった。
今月25日にのインディアナポリス・インディアンズ(ピッツバーグ・パイレーツ傘下)戦でも、2回を投げて1四球5奪三振無失点の完璧な投球を披露していた。
それでも昇格がかなわなかった背景には、ロースター枠の問題があった。
サマーズがすでにメジャーの40人枠に含まれているのに対し、コ・ウソクは40人枠から外れていた。コ・ウソクを昇格させるには、既存の選手1人を戦力外(DFA)にする必要があり、球団にとってはその負担が大きかった。
なお、サマーズは29日のエンゼルス戦で6回二死走者なしから2番手として登板。打者1人を三振に仕留め、任務を全うした。
ただ、試合はエンゼルスが7-1で勝利。タイガースはア・リーグ中地区で22勝35敗の最下位に沈んだ。
リリーフに欠員が出た中でもチャンスを掴めなかったコ・ウソクのメジャーへの挑戦は、今後も続く見通しだ。
なお、コ・ウソクは2023年3月、WBC前に行われた韓国メディアとのインタビューで、大谷翔平と対戦する可能性を問われた際に「いざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ“痛くないところ”に当てなければ。出塁させて、次の打者と勝負する」と発言したことで、大谷に対する“故意死球”を示唆したと捉えられ物議を醸したことがある。
ただ、コ・ウソクは後に別の韓国メディアとのインタビューにおいて、「“真ん中に強く投げたい”と話したら、(記者から)“もう少し面白く話してほしい”と伝えられた。誤解の余地がある発言をしたことは自分の過ちだが、ただの一度も“誰かにわざと当てろ”と野球を習ったことはない」と、当時の発言に誤解があったことを告白していた。
(記事提供=OSEN)
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