北中米ワールドカップでグループステージ敗退に終わった韓国代表の帰国現場は、怒りに満ちあふれたサッカーファンの抗議と非難の声が飛び交った。
ホン・ミョンボ監督は警察と一部の選手に囲まれた状態で姿を現し、沈黙の中で空港を後にした。韓国サッカー協会長に向けては“犬用ガム”が投げつけられた。
ホン監督は6月30日未明、仁川国際空港を通じて帰国した。指揮官はGKチョ・ヒョヌ(蔚山HD FC)や代表関係者、警察らの“護衛”を受けながら姿を現した。
そのほか、DFキム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)、MFファン・インボム(フェイエノールト)、FWファン・ヒチャン(ウォルヴァーハンプトン)、MFペク・スンホ(バーミンガム・シティ)、DFキム・ムンファン(大田ハナシチズン)、MFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、DFソル・ヨンウ(ツルヴェナ・ズヴェズダ)、FWオ・ヒョンギュ(ベシクタシュ)らがホン監督とともに入国した。
ホン監督と一部選手が乗った飛行機は30日午前4時頃に到着したが、到着の2時間ほど前からサッカーファンやユーチューバー、報道陣が詰めかけ、300人前後が空港で待機した。
あるサッカーファンは、ホン監督と韓国サッカー協会(KFA)の遺影写真を掲げて「韓国サッカーは死んだ」と叫んだ。
別のファンは「ホン・ミョンボ!金を吐き出して出ていけ!サッカー協会完全解体」と書かれた横断幕を手に怒りをあらわにした。
ホン監督が入国ロビーに姿を現すと、空港は一瞬にして激しいブーイングと怒号に包まれた。ファンは「ホン・ミョンボ、アウト」「韓国サッカーを台無しにした」「謝罪しろ」「(年俸)20億ウォンを吐き出せ」などと叫び、怒りを爆発させた。
「韓国サッカー死亡」と糾弾し、激しく泣き叫ぶユーチューバーやファンもいた。
ホン監督は入国ロビーを経て外へ移動するまで、チョ・ヒョヌと並んで歩いていた。そのため、「試合の戦略はなかったが、入国の戦術は緻密に立てたな」「最後の戦術は素晴らしいな」といった皮肉も飛び交った。
ただ、ファンは選手たちに対しては「お疲れ様」「選手たちに罪はない」「頑張れ」などと声援を送った。
報道陣はホン監督の周りを取り囲んで移動しながら、「ファンに一言ないか」などと質問を投げかけたが、ホン監督は何も答えずに車に乗り込んだ。
ホン監督と選手団が立ち去った約40分後には、姿を現したチョン・モンギュ会長に向けて犬用ガムが投げつけられ、現場は再び騒然となった。
仁川警察庁はこの日、機動隊や空港警察団所属の警察官など計160人を現場に投入し、警備を大幅に強化した。ファンと選手の動線を分離し、身辺警護を強化したため、物理的な衝突は起きなかった。
ホン監督が率いた韓国代表は北中米W杯グループAで1勝2敗(勝ち点3)のA組3位にとどまり、決勝トーナメント進出を逃した。悲惨な成績を受け、KFAは1分2敗でグループステージ敗退となった2014年ブラジル大会の時でさえ開催した、代表の帰国行事を全面中止した。2014年大会当時もチームを率いたのはホン監督だった。
韓国が開催国だった2002年日韓W杯以降、他国で開催されたW杯において、韓国代表が空港での帰国行事なしに戻ってきたのは今回が初めてである。
ホン監督は、初めて代表監督として指揮を執った2014年ブラジルワールドカップに続き、12年ぶりに再び最悪の成績を残すという不名誉を背負った。当時、ホン監督が率いた代表がベスト16進出を逃した際、入国ロビーではファンが飴を投げつけて抗議した。
なお、ホン監督はメキシコ現地で辞任を発表し、チョン会長も今回の大会を最後に会長職から退く意向を明らかにした。
(記事提供=時事ジャーナル)
■「サッカーだけなら日本と差が大きい」韓国レジェンド、自国のW杯惨事に嘆き
前へ
次へ