かつて大谷翔平への「故意死球」発言騒動で物議を醸した韓国人投手は、渡米27カ月ぶりに踏んだメジャーリーグの舞台で過去の悔しさを晴らす大逆転劇を見せられるだろうか。
2024年にサンディエゴ・パドレスと契約を結んだ後、マイアミ・マーリンズ、デトロイト・タイガースを経て、オプション条項を通じてミネソタ・ツインズへ移籍したコ・ウソク。アメリカ進出3年目にしてメジャーのマウンドに立ち、上々の滑り出しを見せた。
コ・ウソクは7月10日(日本時間)に行われたクリーブランド・ガーディアンズ戦で、2-4とリードされた9回表にマウンドへ上がった。
先頭打者のダニエル・シュニーマンをファーストゴロに打ち取った後、パトリック・ベイリーにソロ本塁打を浴びた。しかし、続いて登場したメジャーリーグを代表するアベレージヒッター、スティーブン・クワンを相手に10球の粘りの末に三振を奪った。メジャーリーグ初奪三振も記録した。
その後、トラビス・バザナもファーストゴロに仕留め、デビュー戦を終えた。一発を浴びはしたものの、デレク・シェルトン監督は「全体的に第一印象は非常に良かった」とコ・ウソクを評価した。
そして2日後の12日、ロサンゼルス・エンゼルス戦では5-3とリードした8回表、ホールドのかかる場面で登板した。
先頭打者のボーン・グリソムを右飛に打ち取ったものの、ジョー・アデルに対してフルカウントの末に四球を与えた。その後、ウェード・メックラーを二ゴロに誘導して先行のランナーを打ち取った。二死後にはデンゼル・グズマンに内野安打を許し、二死一、二塁のピンチを招いた。
ベンチはコ・ウソクの危機管理能力を見守り、交代させなかった。結局、ローガン・オハッピーを遊直に打ち取ってピンチを切り抜けた。メジャー初のホールドまで手にした。
この日、コ・ウソクは最速96.2マイル(約154.8km)、平均95.1マイル(約153.0km)を計測し、MLBのリリーフ投手としてそれなりの競争力を示した。配球パターンはストレート(6球)よりもスライダー(11球)、カーブ(2球)、スプリット(2球)といった変化球を多く駆使した。
試合後、シェルトン監督はこの日のコ・ウソクのパフォーマンスと結果を称賛した。
シェルトン監督は「我々は重要な場面を任せられる新しい投手を探し続けなければならない。コ・ウソクは韓国で多くのセーブを挙げた投手だ」と、KBOリーグ通算139セーブの実績をたたえた。続けて「コ・ウソクにとってメジャーは初めてだが、緊張せずイニングをしっかり締めくくってくれた。オハッピーを打ち取ったことがチームにとって本当に大きな助けとなった。おかげで(抑えの)ヨエンドリス・ゴメスを温存できた。今後も6~8回に状況に合わせて起用できる投手の組み合わせを探さなければならない」と説明した。
まずは好印象を残した。ツインズもまだポストシーズンをあきらめていない。
ツインズは現在、48勝49敗でア・リーグ中地区3位だ。首位タイのクリーブランド・ガーディアンズ、シカゴ・ホワイトソックスと3ゲーム差につけている。
ワイルドカード争いも同じく3ゲーム差で、十分に射程圏内といえる。スポーツメディア『ザ・アスレチック』は16日、ツインズのポストシーズン復帰に向けた諸条件を解説するなかでリリーフ陣についても言及した。
同メディアは「リリーフ問題をどのように解決すべきか」と問いを投げかけ、「リリーフ陣でアンソニー・バンダがシーズン絶望となった状況において、遥かに多くの投手陣が必要だ」としたうえで、「公開トライアウトで勝利の方程式を担える投手2人を発掘しはした。コ・ウソクとトミー・ナンスに機会を与えるなど、新たな選択肢を見つけるためにあらゆる手段を講じなければならない。コ・ウソクとナンスは今後数週間の間、穴を埋めるチャンスを得ることになるだろう」と説明した。
コ・ウソクはタイガースから、ナンスはトロント・ブルージェイズから現金トレードでツインズのユニホームを着ることになった。
さらに「こうした努力は始まりにすぎないと捉えるべきだ。リーグ最下位レベルのリリーフ防御率を記録している。アロルディス・チャップマンのようなオールスター級の選手まで獲得する必要はない。しかし、フロントがさらに投手を補強してくれれば、試合終盤の安定感を確保する上で大きな助けになるだろう」と、追加補強の必要性を挙げた。
コ・ウソクが新たな補強戦力が合流するまでの「つなぎ」の選手に終わるのか、それともツインズのリリーフ陣の主力へと脱皮できるのか、後半戦の動向に注目が集まっている。
なお、コ・ウソクは2023年3月、WBC前に行われた韓国メディアとのインタビューで、大谷翔平と対戦する可能性を問われた際に「いざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ“痛くないところ”に当てなければ。出塁させて、次の打者と勝負する」と発言したことで、大谷に対する“故意死球”を示唆したと捉えられ物議を醸したことがある。
ただ、コ・ウソクは後に別の韓国メディアとのインタビューにおいて、「“真ん中に強く投げたい”と話したら、(記者から)“もう少し面白く話してほしい”と伝えられた。誤解の余地がある発言をしたことは自分の過ちだが、ただの一度も“誰かにわざと当てろ”と野球を習ったことはない」と、当時の発言に誤解があったことを告白していた。
(記事提供=OSEN)
■【写真】ド迫力の“開脚”も!韓国プロ野球“美脚美女”の大胆始球式
前へ
次へ