3年間ほぼマイナー、戦力外で他球団も獲得望まず… 韓国人投手が母国復帰も悔やまれる「タイミング」

2026年09月03日 スポーツ
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かつて大谷翔平への「故意死球」を匂わす発言で物議を醸した韓国人投手コ・ウソクが、アメリカでの挑戦を終えて母国復帰した。

【写真】大谷に「当てなければならない」…コ・ウソクの炎上発言

まるで三顧の礼のごとく、3度目の岐路でようやく復帰を決断した。もっとも、残りのレギュラーシーズンでは戦力になるだろうが、復帰時期が遅れた点は悔やまれる。

コ・ウソクは9月1日に韓国に帰国し、同日にLGツインズがコ・ウソクと契約期間1年、年俸5億ウォン(日本円=約5849万円)で契約したことを発表した。コ・ウソクはシーズン途中の復帰に伴い、残りシーズン3カ月分(9~11月)の1億5000万ウォン(約1754万円)を受け取る。

KBOは2日、コ・ウソクを任意解除復帰選手として公示し、選手登録が完了した。コ・ウソクはレギュラーシーズンには出場できるものの、ポストシーズンに出場することはできない。韓国プロ野球では、7月31日までに選手登録を済ませなければポストシーズンまで出場することができないからだ。

LGを率いるヨム・ギョンヨプ監督は、コ・ウソクの復帰について「大きな助けになる。現在、ソン・ジュヨンやケネディを除けば中継ぎ陣の波が少し激しいだけに、ウソクが入ることで“ウソク効果”がブルペン全体の安定をもたらすなど、確かな波及効果があると考えている」と語った。

コ・ウソク
コ・ウソク(写真提供=OSEN)

2023年に守護神としてLGツインズを統合優勝に導いたコ・ウソクは、シーズン終了後の2024年1月、ポスティングを経てメジャーリーグのサンディエゴ・パドレスと2年450万ドルで契約し、アメリカへと渡った。

しかし、アメリカでの挑戦記は険しいものだった。パドレスではメジャーに昇格できず傘下マイナーAAでプレーをしていたが、同年5月にマイアミ・マーリンズへトレードされた。

マーリンズでも傘下AAAでプレー中に事実上の戦力外(DFA)となったが、他球団からの獲得オファーもなく、マーリンズ傘下のAAAとAAを行き来してシーズンを終えた。

2025年はマーリンズのキャンプ中に指を骨折するケガを負い、リハビリを経てルーキーリーグ、A、AAAなどででプレーした。その後7月に放出され、デトロイト・タイガースの傘下マイナーでプレーした。

2025年シーズン終了後、LGはコ・ウソクに復帰を打診した。しかしコ・ウソクは、メジャーもマイナーも関係なく、「ケガのない万全な状態でもう一度チャレンジしたい」と意向を示した。そして今年、タイガースとマイナー契約を結び、AAとAAAででプレーした。

今年4月末、LGの抑えソン・ジュヨンが肘の負傷と手術で今季絶望となると、球団は再びコ・ウソクの復帰を推進した。5月にはチャ・ミョンソクGMが渡米してコ・ウソクと面会したものの、コ・ウソクは復帰を辞退する意向を示した。7月までは挑戦したいと意思を示した。

コ・ウソクは今年7月、LG復帰の準備を進めていた。タイガース傘下AAAのトレド・マッドヘンズでプレーしていた最中、アップワード・モビリティ条項のオプションを行使した。

タイガースはコ・ウソクをメジャーへ昇格させる計画がなかったが、そこへ突如、ミネソタ・ツインズが金銭トレードでコ・ウソクを獲得した。26人枠に含めなければならないトレード条項に従い、コ・ウソクはツインズの26人枠に入り、メジャーデビューの夢を果たした。

ツインズのユニホームを着たコ・ウソクは、7月10日のクリーブランド・ガーディアンズ戦でメジャーデビューを果たした。1回2被安打(1被本塁打)、1脱三振、1失点。その後、7月21日のガーディアンズ戦で1回4被安打、1被本塁打、3失点と打ち込まれた。試合後、傘下マイナーAAAのセントポール・セインツへの降格を告げられた。

メジャーリーグでは4試合を投げて1ホールド、防御率9.00(4回8被安打、2被本塁打、4失点)の成績を残した。

セインツでも8試合に登板して2勝1敗、防御率12.54にとどまり、先月29日にツインズがコ・ウソクをDFAとした。今回もやはり、ほかのメジャー球団から獲得オファーは届かなかった。31日にはコ・ウソクがセインツへ移管されたと発表されたものの、コ・ウソクはすぐさまマイナーリーグFAを宣言し、アメリカでの生活に終止符を打った。

3年間にわたり、メジャーリーグのツインズをはじめ、マイナーリーグのルーキーからA、A+、AA、AAAに至る全レベルのチームを渡り歩き、計11球団のユニホームを着てプレーした。

ツインズからAAAへ降格したのが今年7月21日だった。この段階でLG復帰を決断していれば、LGはツインズに移籍金を払ってでも呼び戻していただろう。

コ・ウソクは7月初めの時点でLG復帰を視野に入れ、アメリカでの生活を整理し始めていたが、突如ツインズに獲得されたことで計画が狂った。メジャーの舞台を短いながらも踏み、わずか4試合で再びAAAへ落ちた時点で決断を下す手もあった。

ヨム監督は「球団とコ・ウソクは7月の復帰に向けて準備を進めており、彼が戻れば抑えを任せ、ソン・ジュヨンを再び先発へ戻す計画だった。そうなっていれば先発陣も強化され、ブルペン陣も盤石となり、万全の態勢で後半戦に臨むはずだったが、極めて低い確率でツインズがトレードで獲得したことで白紙となった」と悔やんだ。

コ・ウソクは3年前、準備が整いきっていない状態でアメリカへと挑んだ。2023年のコ・ウソクは44試合で3勝8敗15セーブ、防御率3.68と振るわなかった。2022年に4勝2敗42セーブ、防御率1.48を誇った圧倒的な球威と投球バランスは見られなかった。2023年3月のWBC期間に負った負傷の影響でシーズンの準備が遅れ、不完全な状態だった。その余波がシーズンを通じて尾を引いた。

29年ぶりの総合優勝という功績を背景に球団の容認を得てポスティングで渡米したものの、チームが最も必要としていた時期に復帰できなかった悔いは残る。

コ・ウソク
コ・ウソク(写真提供=OSEN)

なお、コ・ウソクは2023年3月、WBC前に行われた韓国メディアとのインタビューで、大谷翔平と対戦する可能性を問われた際に「いざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ“痛くないところ”に当てなければ。出塁させて、次の打者と勝負する」と発言したことで、大谷に対する“故意死球”を示唆したと捉えられ物議を醸したことがある。

ただ、コ・ウソクは後に別の韓国メディアとのインタビューにおいて、「“真ん中に強く投げたい”と話したら、(記者から)“もう少し面白く話してほしい”と伝えられた。誤解の余地がある発言をしたことは自分の過ちだが、ただの一度も“誰かにわざと当てろ”と野球を習ったことはない」と、当時の発言に誤解があったことを告白していた。

(記事提供=OSEN)

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