「0球金メダル」と揶揄された韓国人投手は、3年に救国の英雄となった。
【写真】日本撃破で金メダル獲得も…ファンに“謝罪”した韓国スーパースター
韓国メディア『OSEN』が「“本当に申し訳ございません”罪もないのにSNSで謝罪…“0球金メダル”と侮辱されたエース、合法的な兵役ブローカーに生まれ変わる」と見出しを打ち、野球韓国代表を金メダルに導いたクァク・ビンを称賛している。
クァク・ビンは9月27日、豊橋市民球場で行われた愛知・名古屋アジア大会野球競技決勝の日本戦に先発登板し、6.1回111球を投げ4被安打、2四球、9奪三振、1失点を記録する“闘魂の熱投”を繰り広げ、金メダル獲得の立役者となった。試合は3-1で韓国が勝利した。
クァク・ビンは0-0で迎えた1回裏、先頭打者の熊田任洋に対し8球の勝負の末に四球を与え、不安な立ち上がりを見せた。しかし失点は許さなかった。添田真海を右飛、向山基生を8球の末に空振り三振に切って取ると、一塁走者・熊田の二盗で招いた得点圏のピンチでは逢澤崚介を二ゴロに打ち取った。
1-0とリードした2回裏は、日本の社会人軍団に対しプロの格の違いを遺憾なく発揮した。矢野幸耶、水谷祥平、佐藤勇基を相手に3者連続空振り三振を奪う圧巻のピッチングを見せ、エースの品格を誇示した。
3回裏の立ち上がりも丸山壮史を空振り三振に斬り、続く辻本勇樹に四球を与えたものの、熊田を見逃し三振、添田を中飛に打ち取った。
引き続き1-0とリードして迎えた4回裏は、見事な3者凡退に抑えた。向山、逢澤、矢野のクリーンナップを左飛、三邪飛、遊飛に打ち取った。球数わずか10球でアウトカウント3つを奪った。
クァク・ビンは5回裏、先頭打者の水谷に初球を左中間へ運ばれ2塁打となり、初安打を許した。無死二塁と同点のピンチを招いたが、佐藤空振り三振、丸山を遊邪飛、辻本を中飛に仕留め、5回無失点を達成した。5回までの投球数は81球だった。
6回裏も圧巻だった。先頭の熊田を空振り三振、添田を遊ゴロ、向山を一直に打ち取り、この試合3度目となる3者凡退を完成させた。
投球数が92球に達していたクァク・ビンは、1-0とリードした7回裏もマウンドに上がる闘魂を見せたが、球威が落ちたのか先頭の逢澤に中前安打を許した。続いて矢野を空振り三振に打ち取ったものの、水谷に左前安打を打たれて一、二塁のピンチを招き、それまで2三振に抑えていた佐藤に痛恨の適時打を浴びた。1-1の同点を許す格好となった。いかにクァク・ビンとはいえ、再三にわたる打線の得点圏不振にはどうすることもできなかった。
リュ・ジヒョン監督はクァク・ビンを降板させ、チョ・ビョンヒョンをマウンドに送った。そのチョ・ビョンヒョンは丸山、辻本を連続三振に討ち取り、ピンチを切り抜けた。
クァク・ビンは去る2023年の杭州大会の際、誰よりも辛い痛みを味わった。韓国プロ野球で証明した実力で堂々と最終メンバー入りを果たしたものの、決戦の地・杭州へ出国して初戦の準備を進めていた際、右の肩甲骨周辺に張りのような症状が生じた。加えて風邪の症状も重なり、点滴や筋弛緩剤の注射を3本打たれた。
クァク・ビンは鎮痛剤を服用してまで出場への強い意志を示したが、一度も登板することなく金メダルを獲得し、兵役特例の恩恵を受けることとなった。
1試合もマウンドに上がらず金メダルを手にしたクァク・ビンに向ける世間の批判は苛烈だった。貢献度なしで兵役免除を受けたという理由から「0球金メダル投手」というレッテルが貼り付き、クァク・ビンは挙句の果てに何の罪もないにもかかわらず、自身のSNSに「本当に申し訳なく、そして感謝しています」と書き込み頭を下げた。
時が流れてクァク・ビンは、韓国を代表するエースへと成長を遂げた。今季の韓国プロ野球では26試合に登板して11勝7敗、防御率2.26、186奪三振という圧倒的なピッチングを武器に、防御率と奪三振の部門で首位を独走しており、先月29日にはメジャーリーグ5球団のスカウトが見守る前で160.3kmの豪速球を投げ込み、自己最速を更新した。
クァク・ビン自身も2027年シーズン終了後、ポスティングシステムを通じたビッグリーグ進出への意欲を示している。
1999年生まれのクァク・ビンは今大会の韓国代表にオーバーエイジ枠として選出され、オープニングラウンド第1戦の台湾戦で先発を務めると、6回90球を投げて無安打、2四球、10奪三振の無失点という圧巻のピッチングを披露した。クァク・ビンの次元の違う投球のおかげで、韓国は25日のスーパーラウンドで日本に0-5の完敗を喫したにもかかわらず、26日に中国を下して決勝進出を確定させた。
そして迎えた決勝のマウンドに立ったクァク・ビンは、日本の社会人軍団を圧倒した。彼が韓国の真のエースに飛躍した瞬間だった。
(記事提供=OSEN)
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