“韓国のハワイ”と呼ばれる済州島(チェジュド)に、約4万人が同時に使用できる量の麻薬を持ち込んだ中国人が実刑を言い渡された。
済州地裁・刑事2部(イム・ジェナム部長判事)は2月5日、特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(向精神)容疑で拘束起訴された30代の中国人A氏に対し、懲役7年を言い渡した。
裁判部は「被告人とキャリーケースを渡した知人との会話内容など、さまざまな事情を総合すると、被告人はキャリーケースの中身が麻薬だと明確に認識していなかったとしても、それが麻薬でも仕方がないという内心の状態を持っていたと認められる」と指摘した。
続けて「麻薬類犯罪は社会全体に深刻な悪影響を及ぼす」とし「麻薬流通を根本的に遮断するため、厳罰が必要だ」と述べた。
ただし「密輸入されたヒロポンはすべて押収され流通しておらず、被告人が密輸を目的として犯行に加担したわけではない点などを考慮した」と量刑理由を説明した。
A氏は昨年10月23日、タイのスワンナプーム国際空港で覚醒剤1.1kgを茶袋などに偽装して旅行用カバンに隠し、翌24日、シンガポール・チャンギ国際空港を経由して済州国際空港に入国した疑いが持たれている。
覚醒剤1.1kgは、1回の投与量で約4万人が同時に使用できる量で、韓国ウォンで約8億4000万ウォン(日本円=約9021万円)相当に当たる。
A氏は済州に到着後、SNSなどに「ソウルまで荷物を運んでくれる人を探す」という日当30万ウォン(約3万2000円)の運搬役募集の投稿を掲載した。この投稿を見た20代のB氏がA氏に連絡し、済州市一帯でカバンを受け取った。
ただ、B氏は受け取ったカバンの中に爆発物があるのではないかと疑い、27日午後3時ごろに警察へ通報。カバンを開けて麻薬があることを確認した警察は、翌28日、済州市内のホテル客室でA氏を緊急逮捕した。
A氏は裁判過程でカバンを持ち込んだ事実は認めたが、覚醒剤が入っているとは知らなかったと主張した。
A氏は「知人が警備員の仕事を紹介すると言ってタイに行き、その後その知人が韓国にいる妻にカバンを渡してほしいと言われ済州に来た」とし、「タイで旅行用カバンを確認した時には覚醒剤は入っていなかった」と主張した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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