韓国東南部・大邱(テグ)の晩村(マンチョン)駅地下通路工事中に大型重機が倒れ、人命被害が発生した事故をめぐり、重機の違法改造や安全ピンの抜き取りを疑う市民団体の指摘が出された。今回の事故に関連し、大邱安全生活実践市民連合は3月13日に声明を出し、該当する疑惑に対する徹底した真相究明を求めた。
【関連】日本の2倍以上…韓国の建設業労働者、最悪の事故死亡者比率
連合は寄せられた情報をもとに、当該の穿孔機が本来は21m仕様であるにもかかわらず、24mまで約3m延長する形で違法改造されていた疑いがあると指摘した。これにより、上部重量が約2tほど増加した可能性を提起している。
同団体は「重機を固定する核心的な安全装置である安全ピンが抜かれた状態で運用されていた可能性もある」とし、「もしこれを除去したまま運用していたのであれば、明白な安全管理違反だ」と指摘した。そのうえで「穿孔機のような杭打ち機は、地面に対して前後左右方向に5度傾いても転倒してはならないといった、安定性基準の策定が切実に求められる」と強調した。
3月4日朝、寿城区(スソング)の晩村交差点にある大邱都市鉄道2号線・晩村駅の地下通路工事現場で、高さ21mの穿孔機が往復8車線の道路上に倒れ込み、作業員を含む3人が負傷する事故が発生した。この地域は通勤・退勤時間帯を中心に交通渋滞が激しく、一歩間違えば大きな人命事故につながりかねない状況だった。
大邱地方雇用労働庁は9日、工事を請け負った元請けおよび下請け業者が産業安全保健法に違反したと判断し、過料を科した。また、元請けの株式会社テワンE&Cと下請け業者2社の現場関係者3人を立件した。
大邱市も6月20日まで、市内の重機を使用する建設工事現場を対象に、官民合同の緊急安全点検を実施している。民間発注の工事を含む、重機を使用する建設現場39カ所が対象だ。市は点検の結果、重大な欠陥や危険要因が発見された場合、補完が完了するまで工事を一時中止させるなど厳正な処置をとる方針だ。
国土交通部も4日、穿孔機に対する「二重安全装置の義務化」対策を発表した。しかし連合は、今回の対策には肝心な「杭打ち機の転倒安定度5度基準」の導入が抜けており、実効性に欠けると説明している。
(記事提供=時事ジャーナル)
前へ
次へ