韓国で50代の男が元恋人女性を殺害した事件において、加害者が警察の性犯罪被疑者危険度評価で「高危険」に分類されず、拘束令状の請求を免れていたことがわかった。
【写真】接近禁止命令下で女性を殺害した韓国ストーカー犯の身元情報
京畿(キョンギ)南部警察庁は7月6日の定例記者懇談会で、事件の被疑者である男について「3段階の危険度分類体系において“高危険”に分類されていなかった被疑者だ」と明らかにした。
被疑者である50代の男는今月5日午前3時ごろ、城南市中院区上大院洞(ソンナムシ・チュンウォング・サンデウォンドン)の路上で、最近まで約4年間交際した後に別れた60代の女性を刃物で数回刺し、殺害した疑いがある。
日雇い労働者として働いていた男は、女性が退勤する時間帯を把握したうえで、あらかじめ用意した刃物で犯行に及んだことがわかっている。
女性が事前に支給されていたスマートウォッチで緊急通報したため、警察は約3分で現場に駆けつけたが、女性は最終的に命を落とした。加害者の男も犯行直後に自傷行為をして病院に搬送され、現在も意識が戻っていない。
調査の結果、女性は去る6月8日に、「元交際相手の男に苦しめられている」という趣旨で警察に通報していた。
これを受けて警察は、男と女性を引き離して事情聴取を行った後、男が暴行などの物理的な力を行使していない点、女性が事件の受理を望まなかった点などを考慮し、男に対して交際暴力の警告書を発行するにとどめていた。
その直後、警察は虐待予防警察官(APO)を通じて女性の追加被害の有無を確認するなど、モニタリングを開始した。
この過程で女性から「男から電話やテキストメッセージが来ている」という被害の供述を聞き取り、告訴状の提出を説得した。
男は、警察からストーカー行為の警告書が発行されてから女性が告訴状を提出するまでの2日間に、計15回の不在着信と8回の抗議的なテキストメッセージを残していた。
警察は、ストーカー処罰法違反の疑いで男を告訴した女性にスマートウォッチを支給した。
男に対しては緊急応急措置1~2号(100m以内の接近禁止、電気通信を利用した接近禁止)を講じ、裁判所からも暫定措置1~3号(書面警告、100m以内の接近禁止、電気通信を利用した接近禁止)の決定を取り付けた。さらに、女性のストーカー再発の恐れがある被害者としてのランクを「B等級」から「A等級」に引き上げた。
しかし、警察は男への拘束令状請求を検討していなかったことがわかった。現行の関係性事件における3段階の評価体系上、男が「高危険」に該当しないという理由からだ。
「高危険」は、別れた後である、または浮気を疑う事例、関係性犯罪に関する通報が3回以上、暴力性の兆候の確認、監禁や位置情報の追跡履歴など、計9つの項目のうち3つ以上の項目に該当する場合に分類される。
男には2009年に暴力の前科があったことがわかっている。それにもかかわらず、男の事件は関係性事件3段階評価体系では別れた後であるという点以外に高危険に該当する項目がなく、結局、拘束令状の請求対象として検討されなかったということだ。
警察は、現在自傷行為により重体となっている男の治療経過を見守り、回復し次第、拘束令状を請求する方針だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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