韓国で23歳男による女子高生殺害事件の初動捜査を統括していた警察のチーム長が、証拠隠滅の容疑で逮捕の瀬戸際に立たされた。
検察は現職警察官であるチャン・ユンギの父親の自宅を家宅捜索し、犯行当時車内にあった拘束道具である結束バンドを確保した。
被害者である故イ・チェウォンさんの遺族は警察に対し、「加害者と一体になって事件を組織的に隠蔽した」と怒りをあらわにした。
緊急逮捕された光州光山(クァンジュ・クァンサン)警察署所属のA警部は7月8日、全南(チョンナム)光州統合特別市東区(トング)の光州地裁で開かれた拘束前被疑者尋問(令状実質審査)に出席した。
帽子とマスクを着用し、警察の護送車から降りたA警部は、「証拠隠滅の容疑を認めるか」「何か言いたいことはあるか」「被害者に伝えたい言葉はあるか」といった報道陣の質問に対し、一切答えなかった。
A警部は審査を終えた後も終始無言を貫いたまま護送車に乗り込んだ。
今回の事件の被害者であるイ・チェウォンさんの遺族と市民団体は、A警部の審査が行われる時間に合わせて光州警察庁の前で、警察のずさんな捜査と隠蔽工作を糾弾する記者会見を開いた。
遺族らは「警察は犯罪を厳断する捜査官ではなく、加害者と一体になって事件をずさんに処理し、組織的に隠蔽した共犯者だった」とし、「実体的な真実を隠そうとした警察当局を糾弾し、殺害犯チャン・ユンギをかばった警察に司法上の責任を追及すべきだ」と強く訴えた。
A警部は、チャン・ユンギが今年5月5日の殺害犯行の前後に乗っていた車両を捜査する過程で、車内にあった結束バンドを隠滅した疑いが持たれている。
当時の状況を記録した撮影映像には、A警部が捜査チームのメンバーと言葉を交わしながら、車両の助手席の収納スペースにあった結束バンド一束を発見したにもかかわらず、これを証拠品として確保せずに放置した様子が映っていた。
犯行に使われた車内から発見されたにもかかわらず確保されなかった結束バンドは、現職警察官であるチャン・ユンギの父親の自宅で見つかった。
光州地検はチャン某警部の自宅を家宅捜索し、彼が息子の車から自ら回収していった結束バンドを確保した。
チャン・ユンギが性犯罪目的で計画犯罪を犯したという容疑を立証する核心的な証拠である、損傷したリアルドール(人間を模した成人向け玩具)もまた、警察が初動捜査で確保しておらず、チャン・ユンギの父親が回収した後に廃棄していたことが判明した。
検察とは別に隠蔽・癒着疑惑を捜査している警察は、前日に光山警察署長と当時の刑事課長、捜査チーム所属のメンバーら6人を待機命令処分とした。
捜査チーム長として逮捕され、逮捕の瀬戸際に立たされているA警部については職務解除処分を下した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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