韓国の済州島(チェジュド)で受理された失踪届を虚偽の内容で終結させた疑いで逮捕された警察官が、島内全体の約3割に達する成人失踪届を担当していたことがわかった。
『聯合ニュース』など複数の韓国メディアが報じたところによると、警察庁が野党「国民の力」キム・ジェソプ議員に提出した「失踪届および失踪者現況」の資料において、済州西部警察署に所属した警長の35歳男が失踪チームで勤務した昨年3月から今年7月までの約1年4カ月間、済州島内の3つの警察署で計1047件の成人失踪届が解決・終結されたことがわかった。
男は同期間、全体の28.46%に相当する298件の失踪届を独自に終結させていた。
韓国メディアによると、済州島内3つの警察署の失踪チームには計12人が配属されており、単純計算で1人あたりの平均処理件数は87~88件となるが、男1人による処理件数はその3倍を超えていた。
また済州警察庁は、男が担当した失踪届298件のうち63件を警察内部の「失踪者プロファイリングシステム」に入力しなかったり、データを削除したりしていたことも明かしている。
削除されたデータには、遺体で発見された37歳女性チャン・ミランさんの失踪届も含まれていた。男はシステム上でチャン・ミランさんの事由を「交通事故死傷者」と偽って入力し、データを故意に削除した疑いがある。
もっとも、システムに登録されなかった63件のすべてが不適切に処理されたわけではないという。失踪届が出された直後に本人が発見された場合や、誤認通報だった場合はシステムに入力する必要がないためだ。
とはいえ、この63件を除いても、男が担当した失踪届はほかに235件に上る。これは同期間に勤務したほかの警察官の担当件数(137件、87件)などを大きく上回る多さで、失踪チーム内で最年少だった男が、現場確認や事件処理過程のシステム入力や解除など大半の実務を担当していたと見られている。
男は、5月15日に失踪届が提出された37歳女性チャン・ミランさんや、7月に失踪届が出された60代男性の事件において、適切な生存確認などを行わずに虚偽の報告をし、捜査を早期に終結させた疑いがある。
チャン・ミランさんは24日、翰林邑(ハンリムウプ)のヤシの木畑で遺体で発見された。60代男性は22日午前、済州島内で白骨化が進んだ状態で発見された。
25日に職務怠慢や公電磁記録偽作・行使、偽計による公務執行妨害などの容疑で拘束された男は、警察の調査において当初は「実際に失踪者と連絡を取った」と容疑を否認したが、その後の取り調べで「失踪者と電話したのは事実ではない」と主要な容疑を認めたと伝えられている。
なお、済州島では23日に朝天邑(チョチョンウプ)の海上で、前日に失踪届が出されていた70代男性の遺体が発見。24日には涯月邑(エウォルウプ)の渓谷付近で、やはり失踪届が受け付けられていた別の行方不明者も遺体で発見されている。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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