「中国の正月を韓国が盗んだ」
そんな主張を繰り広げる中国のネットユーザーらが韓国で注目を集めている。
最近、ディズニーランドの公式インスタグラムに「旧正月」を祝う動画が公開された。動画では、韓服を着て手をつないだミッキーやミニーの姿も収められた。
ディズニーランド側は「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークで旧正月(Lunar New Year)が始まりました!2月16日まで、お気に入りの仲間たちに会いに来てください」と書いた。
今年の旧正月(旧暦1月1日)は1月29日だ。韓国では前後の28日と30日に加え、今年は月曜日の27日を「臨時公休日」に指定しており、土日と合わせて6日間の連休となる。
ただ、この投稿に中国ネットユーザーが不穏なコメントを寄せているという。指摘したのは、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授だ。
ソ教授は1月23日、自身のフェイスブックに「映像ではミッキーマウスとミニーマウスが韓服を着用しており、画面上部には『Lunar New Year』(旧正月)、右側にはハングルで『新年おめでとうございます』と表記されている」と紹介した。
続けて「しかし、多くの中国ネットユーザーが『旧正月』ではなく『中国の正月(Chinese New Year)』だという無理な主張を再び展開し始めた」とし、「日本のディズニーランド公式SNSアカウントに投稿された旧正月関連のフィードにも、中国のネットユーザーは『中国の正月』だと主張し、『韓国が盗んだ』というコメントを続けて投稿している」と指摘した。
ソ教授は「これまで西洋圏の主要都市にあるチャイナタウンでは、旧正月に合わせて大規模なイベントが行われてきた。その影響で、主要ニュースの一場面として多く紹介され、『Chinese New Year』として認識されてきたのは事実だ」と述べ、「しかし旧正月は中国だけの祝日ではなく、韓国、ベトナム、フィリピンなど多様なアジア諸国が祝うものであり、『Lunar New Year』と表記するのが正しい」と主張した。
そして「一部の中国人の歪んだ中華思想と文化的覇権主義的な発想により、アジア圏の普遍的な文化を自分たちだけの文化であるかのように全世界でコメント荒らしを繰り広げるのは、本当に愚かな行為である」と強調した。
最後にソ教授は「今や世界中で『中国の正月』という表記を『旧正月』の表記に変える動きが広がっている。まだ変更していない場所がある場合、ぜひご報告いただきたい」と要請した。
韓国では旧正月を「中国の正月」と表記することに対して、非常に敏感だ。
2023年にはK-POPガールズグループ「NewJeans」のメンバー、ダニエルがファンとのコミュニケーションアプリを通じて「what r u bunnies doing for Chinese new year?」(バーニーズ=NewJeansファンは中国の正月に何をするのか)とメッセージを送り、大きな騒動となった。ダニエルは数日後に謝罪に追い込まれている。
対する中国も、今回のディズニーランドの投稿に限らず、過剰な反応を見せることがある。
例えば、2024年にはボーイズグループ「ENHYPEN」が旧正月を韓国語読みの「Seollal(ソルラル)」と表記し、一部の中国ファンと思われるユーザーから「ソルラルではなく、“Chinese new year”と書け!」と批判を浴びる騒動もあった。
今回のソ教授の指摘について、韓国のオンライン上では「中国の人々は世界中が自分たちのものだと言い張る」「中国人のせいで、コメント欄に実名制を導入すべきだと思ってしまう」「もう『旧正月』という表現をなくそう。そもそも正確ではないし、中国のものだと主張してくるから」といった反応が寄せられた。
韓国と中国の間で、たびたび問題となっている旧正月の表記。解決の方法はあるのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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