日本の“1号案件”で韓国にも関心集中 対米投資1号に「原発案」が浮上する理由《韓国経済誌の視点》

2026年02月20日 国際 #時事ジャーナル
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日本が対米投資の第1号プロジェクトを公開したことで、韓国の「第1号プロジェクト」に視線が集まっている。ドナルド・トランプ米大統領が同盟国を相手に投資圧力を本格化させるなか、次のターゲットが韓国へ向かう可能性が高いとの見方からだ。

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業界では、米韓の利害が一致する原子力発電所や液化天然ガス(LNG)などエネルギーインフラ関連事業が有力候補として挙げられている。

2月19日、韓国の官界と業界によると、産業通商資源部のパク・ジョンソン次官補をはじめとする政府実務交渉団は最近アメリカへ出国し、対米投資第1号プロジェクトの詳細内容の調整に入った。政府は国会が定めた対米投資特別法処理期限の3月9日を起点に、米商務省と最終協議を進める計画だ。トランプ政権の投資圧力が強まるなか、国会で法案が通過し次第プロジェクトを公開できるよう事前調整を終えるという趣旨だ。

現在、韓国の対米投資第1号プロジェクトとしては原発、LNG、電力網などエネルギー関連産業が有力視されている。対米投資総額3500億ドル(日本円=約54兆2872億7500万円)のうち1500億ドル(約23兆2695億7500万円)がすでに造船業に割り当てられているため、残り2000億ドル(約31兆282億9800万円)はアメリカが切実に必要としているエネルギー事業に集中する可能性が高いとの予測だ。

ドナルド・トランプ大統領、李在明大統領
(写真=大統領室通信写真記者団)

韓米両国は昨年締結した韓米戦略的投資了解覚書(MOU)でも、造船業の次の協力分野として「エネルギー(energy)」を明記しており、同分野の協力が両国共通の関心事であることを確認している。

日本が発表した第1号プロジェクトでも、エネルギーインフラ拡充というアメリカの意図が明確に表れている。トランプ大統領は17日(現地時間)、日本の第1次投資プロジェクト発表で投資総額の90%をオハイオ州のガス火力発電所建設に投入すると明らかにした。製造業復活や重要鉱物供給網確保に劣らず、安定的なエネルギー源確保が最優先課題として浮上したことを意味すると解釈される。

ハワード・ラトニック商務長官はこの投資について「アメリカの電力網安定性を強化し、エネルギー費用を削減してアメリカの製造業を支援することになる」と述べ、エネルギーインフラ拡充が米国の喫緊課題であると強調した。

iM証券のイ・サンホン研究員は「トランプ政権は2050年までに原発発電量を4倍に拡大する計画を持っているが、アメリカは過去30年間、新規原発建設が皆無で機器製造および施工能力を失っている状態だ」とし、「アメリカとしては原発供給網を備えた韓国との協力が不可避だ」と分析した。

対米投資、「チームコリア」原発進出の足掛かりになるか

原発が対米投資第1号プロジェクトに選ばれれば、韓国国内の企業が得られる実益も少なくないとの評価が出ている。原発建設経験が豊富な企業の強みを活用できるうえ、アメリカという巨大市場へ進出する契機になり得るためだ。

原発設計や総括は米ウェスチングハウスが担うとしても、機器調達や施工などでは韓国企業が核心的役割を果たせるという見方だ。

NH投資証券のイ・ミンジェ研究員は「トランプ政権が韓国と日本に原発建設参加を促している状況で、(原発建設の)最初のボタンがチームコリアによって掛けられれば後続事業まで弾みがつく」とし、「国内企業が推進する小型モジュール炉(SMR)事業の推進も速まると推定される」と述べた。このため、産業通商資源部のキム・ジョングァン長官も、交渉テーブルでアメリカ国内の原発エコシステムを復元する「MANUGA(マヌガ)」構想を積極活用していると伝えられている。

2500億ドル(約38兆7870億円)という巨額投資に伴う為替市場負担を考慮しても、原発プロジェクトは比較的有利な選択肢とされる。原発のような長期インフラ事業は用地選定、設計、許認可、着工など各種手続きに長時間を要する。そのため、韓国としてはドル流出時点を分散でき、国内の為替市場が受ける衝撃に備えられる。

財政経済部のク・ユンチョル長官も先月、『ロイター』とのインタビューで「原子力発電所が(対米投資プロジェクトに)選ばれても手続きがあるため、初期ドル流出量は予想よりはるかに少ない可能性がある」と述べ、原発事業が為替流動性の側面で比較的負担が小さい可能性を示唆した。

ただ、変数も残っている。アメリカは自国企業ウェスチングハウスの原子炉型式「AP1000」を中心に事業を進めているため、韓国型炉「APR1400」の直接進出機会は制限され得る。

アメリカの商務省は昨年、ウェスチングハウスに800億ドル(約12兆4075億2000万円)を投資し、AP1000原発8基を新設する契約を結んでいる。この場合、投資プロジェクトを通じて得られる韓国国内の企業の恩恵が予想より減る可能性も指摘されている。

欧州など海外市場でウェスチングハウスとの共同進出を模索してきた韓国国内企業が、アメリカの市場では主導権を奪われる可能性も排除できない。

(記事提供=時事ジャーナル)

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