アメリカ・イラン間の戦争が長期化するなか、ドナルド・トランプ米大統領が同盟国に対してホルムズ海峡の安全保障における負担分担を迫っており、波紋が広がっている。韓国政府や政治界はひとまず慎重な姿勢を維持しているが、一部ではより積極的な対応が必要だとの主張も出ている。
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トランプ大統領は3月18日(現地時間)、SNS「トゥルース・ソーシャル」で「テロ国家イランの残党を掃討し、ホルムズ海峡の責任を利用国に負わせればどうなるか見ものだ。そうなれば、反応を示さない我々の同盟国の一部も慌てて動き出すだろう」と主張した。
トランプ大統領はホルムズ海峡をめぐる軍事的緊張が高まると、韓国、日本、中国、フランス、イギリスの5カ国に対して軍艦派遣の必要性を公に言及するなど、同盟国への圧力を強めている。
ホルムズ海峡での商船護衛に向けたアメリカ側の要求に対して欧州の同盟国が相次いで難色を示すなか、海峡の安全保障の責任を「利用国」に転嫁する形で改めて支援を促した発言と解釈される。トランプ政権が同盟諸国に対し、対イラン軍事作戦に直接・間接的に協力し、今後のホルムズ海峡の安保においても一定の役割を担うべきだという認識を維持していることがうかがえる。
米韓の外交問題にも直結しかねない事案だけに、政治界では慎重論が優勢だ。トランプ大統領の発言はあったものの、公式な要請や閣僚級の協議は行われていないというのが政府の説明である。
国防部は、清海(チョンヘ)部隊のホルムズ海峡への再配置なども現時点では検討していないと発表した。軍艦の派遣には国会の同意が必要となるため、政府もあらゆる可能性を視野に入れつつ、事態を注視しているものと見られる。
与野党の空気感も同様だ。与党「共に民主党」のチョン・チョンレ代表は17日、国会の外交統一委員会および国防委員会の全体会議で「ホルムズ海峡の幅は39kmだが、航路は5km前後とはるかに狭い。我が軍がそのような場所へ赴けば、集中的な戦闘に巻き込まれる恐れがあり、相当な危険にさらされることになる」とし、「(派兵の検討には)慎重を期してほしい」と促した。
野党「国民の力」のソン・オンソク院内代表も、「戦闘に介入する可能性が高い地域に我が軍を派遣することは重大な決断だ」と指摘。「必ず憲法と法律に基づき、国会の同意が不可欠な事案である。将兵の生命と安全に関わる問題を、政府が一方的に判断したり、憲法上の手続きを無視して決定したりすることは決してあってはならない」と強調した。
与党の一部や市民社会からは反対の声も強まっている。最近、参与連帯など人権・宗教・労働団体を含む660団体が共同時局宣言を行い、アメリカ・イスラエルによる対イラン軍事行動を糾弾。政府がホルムズ海峡に軍を派遣することは事実上の参戦になりかねないとして、派兵を拒否するよう求めた。「共に民主党」のイ・ギホン議員は、米国大使館前で派兵反対の1人デモを行った。
一方、野党の一部からは積極的な参加を求める声も上がっている。米韓同盟の安定を図るべきだというのがその理由だ。アン・チョルス議員はSNSで「米国のホルムズ海峡への派兵要請は、米韓同盟が『依存』を超えて『相互寄与』へと進化する分岐点だ」とし、「トランプ大統領の外交は、軍事・経済・通商を組み合わせた『パッケージ方式』であることを想起すべきだ」と記した。
続けて、「派兵に消極的な対応を取れば、経済・通商分野での圧力につながりかねない。積極的な参加を条件に、迅速な原子力潜水艦の建造や、ウラン濃縮および使用済み核燃料の再処理権限の拡大について、明示的な確約を取り付けるべきだ」と主張した。
また、米国大使館前で派兵を求める記者会見を開いた保守系ユーチューバーのチョン・ハンギル氏は、「尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領であれば即座に派兵を議論していたはずだ」として現政府を批判。「李在明(イ・ジェミョン)政権は慎重モードだ。優柔不断だと思う」とし、「相手国が苦境にある時に力になり、一つであることを示すのが友邦であり米韓同盟の関係だ」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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