ソウル雑踏事故めぐるネットの噂に振り回される韓国警察…「捜査は当然」「また魔女狩り?」と賛否

2022年11月12日 政治
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韓国のみならず世界中を震撼させたソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)の大規模な雑踏事故。甚大な被害をもたらした惨事は人々の心に大きな傷跡を残した。

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そんな事件の記憶が冷めやらないなかで、韓国国内では事件に対するさまざまな憶測が挙げられている。

まず、SNS上で「事件当日、男性2人が道にアボカドオイルを振りまいたことで道が滑りやすくなり、事故が起きた」という主張が提起されると、梨泰院惨事を捜査する警察庁特別捜査本部が、当事者と思われる市民2人を11月10日に召喚調査することにした。

「ネットの“噂”に振り回されている場合では…」

特別捜査本部は、SNS上で拡散された映像と目撃者の陳述に基づき、彼らの身元を特定した。

ただ、すでにマスコミのブリーフィングでは、「当該人物が道にまいたのはアボカドオイルではなく“ジムビーム”という酒だった。また、該当シーンが撮影された場所も事件現場ではないことを確認した」と明らかにされている。

また、この一件の前にも、とある男性が「押せ」と叫んだことで惨劇が起きたという主張がネット上で出回るなど、インターネットを通じた出所不明の「噂」が多く出回っている。

写真はイメージ(写真=写真AC)

こうしたネット上の「噂」ひとつひとつに対応する捜査本部に対し、韓国国内では「捜査力の浪費と否定する人もいるが、多くの死傷者を出した惨劇だっただけに、疑問点があれば解決するのは当然だ」「積極的に捜査することは当然だ」「インターネットの“噂”に振り回されている場合ではない」「また魔女狩りですか」など、賛否両論が巻き起こっている。

凄惨な事故だっただけに原因究明はしっかりと行ってほしいものだ。とはいえ、根拠のない憶測や無理な捜査によって、それこそ「魔女狩り」のようにならなければいいのだが…。

(文=サーチコリアニュース編集部)

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