韓国の女性の間で、日本のアニメキャラを模した髪型が流行している。
これまでも韓国では、「イガリメイク」や「キラキラメイク」など日本風のメイクが輸入されており、日本的な感性のことを「ニッポン・フィール」と名付けているほど人気はあった。
その中で、いま特に勢いに乗っているのが“アニメキャラ風ヘアスタイル”なのだという。
もっとも流行しているのは「姫カット」だ。
韓国でも日本語読みのまま「ヒメカット」と呼ばれているこのヘアスタイルは、横側の髪を顎のあたりまで短く切り、後ろの髪は長く残したものを指す。
韓国メディアはこの髪型について「最新流行ヘア“姫カット”」(『中央日報』)、「女優キム・ジュリが最近流行している“姫カット”にイメージチェンジ」(『韓国経済TV』)などと報じており、「姫カット」の人気ぶりをうかがわせる。
流行のきっかけをつくったのはガールズグループだった。女性アイドルたちが相次いで「姫カット」にスタイルチェンジしたのである。
例えばGirl’s Dayのヘリは今年3月、次の写真のように「姫カット」に挑戦している。
彼女が自身のInstagramに「姫カット」にイメージチェンジした自撮り写真を掲載すると、ファンたちは「“姫カット”超かわいい」「アニメのヒロインみたいだ」などと絶賛していた。
ほかにもApinkのユン・ボミやf(x)のソルリ、元Wonder Girlsのユビンなど、「姫カット」にした女性アイドルは多かった。
こうした流れがあり、現在、韓国の女性の間でこのヘアスタイルが流行しているというわけだ。
“ニッポン・フィール”の髪型は、「姫カット」だけではない。
韓国の女性の間では、「ことりベージュ」も流行しているのだ。
これは、アニメ「ラブライブ!」に登場する「南ことり」というキャラクターの髪色を指した言葉で、韓国では「“ことりベージュ”に染めることが瞬く間にトレンドになっていっている」(『DailyGrid』)。
こちらもきっかけをつくったのはガールズグループで、少女時代のテヨンやRed Velvedのイェリなどが先駆けとなった。
ではなぜ、韓国で日本のアニメキャラなのか。
そもそも韓国には、1998年に日本の大衆文化が開放されて以来、「日韓交流コスプレイベント」が開かれるなど日本のアニメ文化を楽しむ素地はあった。
さらに最近はアイドルや芸能人がコスプレ姿を自身のSNSで披露することもあり、サブカルチャーはますます広く浸透している。
こうした流れがあったからこそ、韓国の女性アイドルたちは「姫カット」や「ことりベージュ」に好感を持ったのだろうし、イメージチェンジにも挑戦できたのだろう。
いずれにせよ、日本のアニメキャラのヘアスタイルが流行していることは、韓国人が日本をより身近に感じる契機になるかもしれない。
今後はどんな「ニッポン・フィール」が関心を集めるのか注目だ。
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