大韓航空が複数のドローンを同時に使用して飛行機を検査する技術を、世界で初めて開発した。
12月16日、大韓航空本社(ソウル)にてウ・ギホン大韓航空社長、キム・ヨンソク国土交通部航空政策室長らが出席する中、その技術が披露された。
飛行機の検査はこれまで、作業員が高さ最大20mの場所より肉眼で確認していたが、近年ではドローンを使用して事故リスクの減少、正確かつ迅速に整備を進めることができるようになった。
ドローンを使用しての飛行機検査は世界各国の航空会社でも導入されているが、大韓航空が開発したのはドローンを複数機同時に使用する技術で、これにより更に整備時間を短縮し、安定性を高めることに成功したという。
大韓航空が製作したドローンは縦横約1m、重量5.5kg。4機を同時に飛ばし、飛行機の胴体部分を検査する。
4機のドローンは事前にプログラミングされた領域をそれぞれ飛行し映像を撮影し、もしいずれかのドローンが故障した場合は、残りのドローンが自動的にカバーし、計画した撮影を完了できるシステムになっている。
ドローン4機を同時に使用した場合、検査時間は肉眼で行う場合の約10時間から約4時間へと減少し、運航定時性を大幅に向上させることが可能になる。
また、ドローンに装着している高性能カメラは1mmまで識別可能で、肉眼では見つけにくい微細な損傷まで正確に検出できるようになるという。
さらに、大韓航空では検査データはクラウドで共有し、場所や時間に関係なく結果を確認できるようにもなった。加えて任務領域防止のための「安全飛行領域」(ジオフェンス)機能も備えた。
大韓航空は今後、ドローンの安全性や使いやすさ、安定性や検査精度などを引き続き精査し、試験運営を経て、2022年中に正式運営する計画だ。
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