年は明けたが、韓国経済の明るい展望が見えない。物価上昇、オミクロン株の感染拡大と、明るい話題が少ないのだ。
実際に、経済協力開発機構(OECD)が作成した韓国の景気先行指数(CLI)は、前月比で下がり続けている。5カ月連続だ。
OECDによると、昨年12月の韓国の景気先行指数は、前月比0.1ポイント下落した101.2だった。2021年8月(101.6)から9月(101.5)、10月(101.4)、11月(101.3)、そして12月(101.2)と、5カ月連続で下がり続けている。
景気先行指数は、6~9カ月後の景気の流れを予想するために用いられる。下落傾向ということは、経済成長が鈍化するという意味だ。
韓国政府の出した数字も似ている。最近、企画財政部(部は日本の省に相当)の「2022年1月最近経済動向」によると、景気先行指数は昨年11月、前月対比0.4ポイント下落した。こちらも昨年7月から5カ月連続で下落中だ。
何か対策はあるのだろうか。
ホン・ナムギ副総理兼企画財政部長官は1月20日、非常経済中高対策本部会議で韓国経済の制約条件として「防疫優先」「対外変数」「財政観点」を挙げ、「年初から厳重さと緊張感を持ってポリシーミックス(政策目標を達成するために、いくつかの政策を組み合わせて同時期に実施するということ)上、経済政策の精巧さと整合性が絶対的に必要な時点」と強調した。
年初から各種の悪材料が重なっているだけに、韓国政府の経済成長率の展望にも修正が必要なのではないかとの声も上がっている。韓国政府は今年の経済成長率を3.1%と見ているが、「あまりに楽観的」との指摘が尽きない。
はたして今年の韓国経済はどう動いていくのか、注視したい。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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