世論調査会社の韓国ギャラップは毎年年末、「今年を輝かせた映画俳優ランキング」を発表している。
その年に人気を呼んだ映画の出演俳優が選ばれるのだが、2017年度のランキングが興味深い。
2017年11月4日から3週間、済州島を除く全国13歳以上の男女1700人を対象にアンケートを行ったのだが、1位に輝いたのは俳優ソン・ガンホ。
韓国では同年、『タクシー運転手 約束は海を越えて』が公開され、ソン・ガンホは韓国で最も権威のある映画賞「第38回青龍映画賞」をはじめ、「第26回釜日映画賞」「第1回The Seoul Awards」などで男優主演賞を受賞し、名実ともに2017年韓国映画界の顔となった。ちなみに直近2020年、その前年2019年も合わせて2年連続で1位となっている。
2位に選ばれたのは、マ・ドンソクだ。日本でも公開された『新感染ファイナル・エクスプレス』で強烈な印象を残したこの年、韓国では映画『犯罪都市』が公開され、観客動員数680万人を記録した。
3位にランクインしたのは、“韓流四天王”イ・ビョンホン。4位は、『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』など観客動員数1000万人を突破した主演作多数のファン・ジョンミンだった。
5位タイはハ・ジョンウンとソル・キョング。そして7位は『新感染』で主人公を務めたコン・ユ、8位にはソン・ジュンギが入った。9位には映画『人狼 JIN-ROH』にも出演しているチョン・ウソン、10位には『タクシー運転』で助演を務めたユ・ヘジンがランクインした。
つまり、1位から10位まですべて男性俳優が占めたのだ。こんな年は珍しい。
直近の2020年には9位にキム・ヘス、10位にイ・ジョンウンが入っている。2019年にはイ・ハニ(10位)がいる。
振り返れば、2007年にはチョン・ドヨンが1位、2008年にはソン・イェジン(2位)、キム・ヘス(3位)、チョン・ドヨン(4位)が上位にランクインしていた。
以降も2009年ハ・ジウォン(4位)、2010年キム・ヘス(7位)、2011年キム・ハヌル(4位)、2012年キム・ヘス(3位)、2013年キム・ヘス(7位)、2015年チョン・ジヒョン(4位)、2016年チョン・ジヒョン(9位)と、ほとんどの年で女優のランク入りはあった。
ただ近年は男性俳優が上位を独占する傾向が続き、ついに2017年にはトップ10全員が男性俳優となった。
今後もこの傾向が続くか、注目したい。
前へ
次へ