K-POPファンならすでにご存知かもしれないが、韓国芸能界には3つの大手芸能事務所が存在する。
韓国にアイドル文化が花咲いた1990年代に創立され、2000年代には世界のK-POPブームをけん引してきた「SM」「YG」「JYP」の3社は、今や韓国芸能界において絶対的な影響力を持っている。
アイドル志望にとっては、まるで「サムスン」「ヒュンダイ」「ロッテ」のような、“夢の大手企業”といっても過言ではないのだ。そんな韓国3大芸能事務所の現状と展望をまとめてみた。
BoA、東方神起、少女時代、EXOなど、お馴染みの歌手を多く抱えるSMエンターテインメントは、アイドルを含む韓国芸能人が最も多く所属しており、芸能界で多大なる影響力を持つ“超大型”事務所だ。
SMにとって今年のビッグニュースは「少女時代デビュー10周年」と、「東方神起の帰還」だろう
少女時代は現在、メンバーのソロ活動に注力しているのだが、ライバルと言われたKARAとワンダーガールズが活動停止・解散した今、K-POP女性アイドルの象徴として君臨している。ジェシカの脱退騒動にもかかわらず韓国ガールズグループによく見られる“7年目の呪い”を軽く避けられたのは、大手事務所ならではのノウハウがあったからかもしれない。
2人とも軍隊で服務中の東方神起は、今年の4月、8月にメンバーがそれぞれ除隊する。東方神起はSMが世界に誇る韓流スターなだけに、今年下半期には早速活動を開始する見込みだ。
去年デビューしたSMの新人グループ・プロジェクト「NCT」が思ったより反響を得られずにいるため、東方神起の活躍にさらなる期待が集まっている。
BIGBANG、2NE1など、個性豊かな実力派アーティストを抱えるYGエンターテインメントは、去年末に2NE1が解散を宣言し、BIGBANGのメンバーは次々と軍入隊を控えているため、暗雲が漂っている。ただ、去年デビューしたBLACKPINK(ブラック・ピンク)やiKONなど新人グループが人気を集めており、活動に拍車をかけられることはファンにとって朗報だろう。
また、去年再結成した“1世代アイドルグループ”Sechs Kies(ジェックスキス)を迎え入れたことは、BIGBANG不在の対策と見ていいかもしれない。昔からSechs Kiesのファンは忠誠心が高いと言われるだけに、その効果はすでに現れつつあるのだ。
今やアイドル事業だけでなく、テレビ番組の外注制作にも取り組むYGは、まさにヒップホップ精神溢れる自由な会社である。
今年で20周年を迎えるJYPエンターテインメント。3社では唯一の、現役歌手パク・ジニョンが代表プロデューサーを務める事務所で、社名も彼のイニシャルから取ったものだ。かつてgod、ピ(Rain)、ワンダーガールズを抱えていたが、今は人気上昇中の女性グループTWICEが看板を務めている。
男性グループ2PMは、2~3月のコンサートを最後にメンバーたちの軍入隊が予定されているし、ワンダーガールズの中心メンバーだったイェウンとソンミはJYPを退社。今後の希望は地道に人気を集めているGOT7、DAY6(デイシックス)といった新人グループの活動にかかっているかもしれない。
「JYPを支えている」と言われるMissAのスジも、今のところ健在だ。1月にソロアルバム『Yes? No?』を発表し、音楽番組1位を遂げるなど、ソロ活動も順調の様子。今年、JYPで“第2のスジ”が現れたら、この上ないはずだ。
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