4月26日、韓国のとあるオンラインコミュニティには一本の記事が投稿された。
そこには、1週間前の19日に全羅北道(チョルラブクト)高敞(コチャン)市内の農場で毎年開催されている青麦畑祭りに訪れた際、敷地内の菜の花畑でとあるドラマ撮影が行なわれており、近づこうとすると撮影スタッフから止められたことが綴られていた。
また、菜の花の写真などを撮ろうとしても阻止されたことに対する怒りが書き記されていた。
投稿者は「観光客が菜の花畑遊びに来て写真も撮ってはいけないのですか?撮影は非常に遠くからしていました。それでも、菜の花も撮ってはいけませんか?」と訴えた。すると、投稿者と同じ被害を受けたという人がネット上で多発した。
これには多くのネット民が、ドラマスタッフの配慮のなさに対し怒りをあらわにした見せた。
ネット上では「観光地で観光客を邪魔するドラマとか最悪」「なんのドラマだよ。絶対に観ない」「ドラマ制作する自分たちが特別な存在だと勘違いしている」など、怒りの声が多く寄せられていた。
こうした批判の声が高まると、そのドラマが一体何の作品なのかという“犯人探し”まで始まった。
そして4月27日、ついにドラマ側が正式に謝罪することになった。それが、俳優パク・ボゴムと歌手兼女優のIUの共演作で、Netflixでの配信も決まっている『本当にお疲れ様でした』(原題)だ。
ドラマ側が観光客への配慮が足りなかったことを素直に謝罪したことで、騒動はひとまず収まった。
しかし、韓国では過去にもドラマ撮影をめぐるトラブルが多数発生している。特に、時代劇『太宗イ・バンウォン』(原題)では撮影に臨場感を与えるため、馬の足首をワイヤーで縛って強制的に転倒させた結果、死亡させてしまったというケースもある。
韓国のドラマや映画は確かに世界的コンテンツだ。ただ、だからといってドラマ撮影がすべての免罪符となるわけではない。
常識的な範囲内での周囲への配慮を、韓国の映画業界やドラマ業界の関係者には再考していただきたいものだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)