韓国では最近、「お一人様」が増えつつある。何をするにも人と群れる文化が深く根付いている韓国だが、一人世帯の増加や長引く経済不況により、「一人飯」「一人酒」「一人旅」「一人映画」「一人コンサート」などがブームになっているのだ。
なかでも人気なのは、「一人酒」だろう。9月に放送されたドラマ『ホンスル(“一人で酒を飲む”の略語)男女』(tvN)が人気を得たこともあり、今や「一人酒文化」がすっかり定着。
それに対するマーケティングも活発になっている。
例えば、ロッテ酒類が11月30日から毎日300セット限定販売を行う「一人酒セット」。これは、ロッテ酒類の焼酎「チョウムチョロム」のイメージモデルであるMissA・スジの小型パネルと、6種類のおつまみで構成された酒の膳だ。
まるでスジと一緒に酒を飲むような気分になれる、まさにお一人様向けの商品なのだが、値段はたった100ウォン(10円)。実際のところ、販売開始から5分で完売になるほど、好評を集めているらしい。
昨年までは大型スーパーが43%、コンビニが35%を記録した酒類販売数量も、今年上半期で大型スーパーが34%、コンビニが47%に。コンビニでの酒類販売数が増えたのは、やはり「お一人様」の影響が大きいと分析されているようだ。
一方で、「知らないうちにアルコール中毒になる可能性が高い」「うつ病、対人関係のトラブルに陥る可能性が高い」など、「一人酒」の危険性に対する懸念の声も。しかし、拍車がかかったブームは当分終わりそうにない。
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