新たな漫画プラットフォームとして期待される韓国発の縦読みウェブ漫画「ウェブトゥーン」だが、厳しい状況が続いている。
韓国最大手IT企業NAVER(ネイバー)のグループ会社「ネイバーウェブトゥーン」の親会社「ウェブトゥーン・エンターテインメント」が昨年、売上を伸ばしたものの、1億69万9000ドル(約150億5000万円)の営業損失を記録したのだ。
ウェブトゥーン・エンターテインメントは2月25日(現地時間)、2024年第4四半期および年間業績を発表した。2024年の年間売上は、前年同期比5.1%増の13億5000万ドル(約2017億8000万円)を記録した。
しかし、営業損失は1億69万9000ドルとなり、前年同期より拡大した。
また、第4四半期の売上も3億5280万ドル(約527億3000万円)で前年同期比5.6%増だったが、営業損失は2770万6000ドル(約41億4000万円)で前年同期より拡大している。
同社は、有料コンテンツと広告が堅調に成長し、売上増加を牽引したと説明。特に日本市場の高成長が大きく影響した。
ウェブトゥーン・エンターテインメントは日本で「LINEマンガ」を提供しているのだが、2024年の売上は前年を上回る6億4820万ドル(約968億6000万円)を記録。韓国を超えて、最も売上が高い地域となった。
昨年のLINEマンガの月間平均利用者数(MAU)は前年同期比3.5%増の2190万人で、そのうち月間有料利用者数(MPU)は14.6%増の220万人に達している。
ウェブトゥーン・エンターテインメントのキム・ジュング代表は「2024年は有料コンテンツ、広告、IPビジネスの全分野で堅調な業績を達成した」とし、「今年もサービス改善、収益モデルの強化、作品発掘の強化など、プラットフォームの革新を通じてグローバル展開をさらに加速し、成長を続けていく」と述べた。
ただ、オンライン上では「年間売上13億5000万ドルという数字には日本漫画の売上が含まれており、ウェブトゥーン自体の売上はそれほど大きくない」との指摘もあった。
ウェブトゥーン業界の先頭を走るウェブトゥーン・エンターテインメントが売上の成長に加え、赤字を解消できるのかが注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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