韓国国内で自国の経済に対する厳しい意見が大半を占めている現実が明らかになった。
世論調査機関「リサーチ&リサーチ」(10月17~19日、800人対象)の調査結果によると、韓国の経済状況について「深刻な危機」と答えた人が51.4%。「少し危機」と答えた人は39%で、合わせると90.4%が現在の韓国経済を「危機」と感じていることになる。
そして韓国国民の多くは、その原因をどこに見ているのだろうか。
それはズバリ、韓国政府にあると見ているようだ。
「経済成長を妨げている最大の原因」として「政府」(33%)、「国会」(29%)が上位を占めていることからも、韓国政府への不満は大きいことがわかるだろう。
朴槿恵大統領の経済政策といえば、「経済革新3カ年計画」が知られている。
2014年2月25日に発表された同計画は、2017年までに4%台の潜在成長、70%台の雇用率を実現し、一人当たりの国民所得を3万ドルから4万ドルにすることが目標だ。基礎が堅固な経済、躍動的な革新経済、内需・輸出均衡経済の3大推進戦略と15つの核心課題、100大実行課題などが盛り込まれている。
しかし現政府となって改善された経済分野について、「ない」と答えた人が55.8%と過半数に。
そもそも「経済革新3カ年計画」について、「知らない」との回答が45.1%に達している。同計画について「知っている」とした回答者たちも、100点満点中39.3点という低評価を下した。
今回のアンケート調査を依頼したのは、『朝鮮日報』と韓国経済研究院。『朝鮮日報』のインタビューに応じた専門家20人は、韓国政府が早急に推進すべき課題について、企業の構造調整、創造経済の成長戦略化、家計負債管理などを挙げているという。
90%以上の人が「危機」と感じ、その原因を韓国政府にあると見ている現在の韓国経済。韓国ネット民たちの意見も、以下のように厳しいものが多い。
「歴代最悪の無能政府」
「本当に答えがない。移民でもしたいができない現実が残念だ」
「苦痛があるから地獄なのではない。希望自体がないから地獄なのだ」
「経済だけが問題か…?」
それでも朴槿恵大統領は10月22日、青瓦台(大統領府)首席秘書官会議で「韓国経済は今まで大変な峠を乗り越えてきた」と自賛したという。
韓国経済の現状と国民の感覚を理解しようとしない韓国政府こそが、本当の危機なのかもしれない。
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