韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が8月から軍が所有する泰陵(テルン)体力鍛錬場でゴルフをしていることが知られた。
大統領室は最近、「ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領選挙で勝利したため『ゴルフ外交』のために8年ぶりにゴルフの練習を再開した」と説明したが、実際にはトランプ当選よりもずっと前からゴルフをしていたことになる。
大統領室が不要に「ゴルフ」の話を持ち出し、またも問題を自ら招いたとの指摘が出ている。一部では、ゴルフ場への出入りが取材対象となったため、大統領室が急いで「ゴルフ外交」についての説明を出したのではないかという憶測も出ている。
複数の報道によれば、ユン大統領は8月以降、8月31日、9月28日、10月12日、11月2日、11月9日の土曜日に最低5回、泰陵体力鍛錬場=泰陵CCでゴルフをした。
大統領室は最近、「ユン大統領がトランプ当選人とのゴルフ外交のために8年ぶりにゴルフ練習を始めた」と発表したが、トランプの当選は11月6日であったことから、大統領室の説明に矛盾があると指摘せざるを得ない。
ユン大統領がゴルフ場に訪れた日は週末であったが、政治的に内外で重要な案件があったことから不適切との批判も出ている。
ゴルフ場への出入りが疑われる9月28日は、全国に降り注いだ豪雨による浸水被害がまだ収束していない最中だった。これに先立つ9月24日には、ハン・ドンフン国民の力代表の単独会談要請を拒否し、国民の力指導部を招いて晩餐会を開き、数日間にわたって議論が続いていた。
また10月12日は、北朝鮮が「韓国政府が無人機を平壌(ピョンヤン)上空に侵入させた」と主張し、「すべての攻撃力を使用可能な状態に置いている」と威嚇した翌日だった。10月11日夜から12日午前まで、北朝鮮は汚物風船などの挑発行動を行った。
特にこの日は「安保危機」状況との理由で、国防部がゴルフの予約のキャンセル方針を出していたことが判明している。『ノーカットニュース』によると、この日、泰陵CCで予約がキャンセルされたチームは10組で、主に国防部が予約を取り消した。前日の夜に北朝鮮がこのような重大声明を出したことから、事実上の「ゴルフ禁止令」が下されていたようだ。
このようにしてキャンセルされた枠に国軍統帥権者であるユン大統領が入り、当日にゴルフをしたため、論争が予想される。
また別の日である11月2日は、ユン大統領の支持率が初めて17%にまで下がり、過去最低を更新した日だった。ユン大統領とミョン・テギュン氏の肉声録音が公開された直後でもあった。11月9日はユン大統領の対国民談話・記者会見の2日後だ。
これに対して野党は、ユン大統領の会見での謝罪の真意を疑っている。キム・ビョンジュ共に民主党最高委員は11月13日の最高委員会で、「やはりユン大統領の謝罪は言葉だけだった」とし、「その日はユン大統領夫妻への批判集会が都心各地で開かれていた日だ。『ナイスショット』の声は聞きたいが、国民の厳しい声は聞きたくなかったのか」と批判した。
ユン大統領のゴルフ論争に関連して、キム・ソンフン大統領警護処次長は11月13日、国会予算決算特別委員会で「トランプ当選人とゴルフをする必要があるならフィールドに出るのではなく、練習場に行くべきではないか」というシン・ヨンデ議員の質問に対し、「(軍の練習場でなく一般の)練習場に行くと、そこにいる一般市民が制限を受ける」と説明した。
これに対し、大統領室は「非公式・非公開の日程については明かせない」との立場を示している。
一部からは、11月9日にユン大統領が泰陵CCでゴルフをする姿が取材陣に撮られた後、「ユン大統領がトランプ当選人との会談を控えてゴルフ練習を始めた」という大統領室発の広報が相次いだという疑惑も提起されている。
(記事提供=時事ジャーナル)
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