尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による対国民談話の発表後、与党内からも「弾劾に賛成する」という公開意見が相次いでいる。
現在までに、尹大統領に対する2回目の弾劾訴追案に賛成の意向を明らかにした与党「国民の力」所属の議員は計7人となり、弾劾案可決のための「マジックナンバー」である8人まで残り1人となった。
12月12日、「国民の力」の青年最高委員であるチン・ジョンオ議員が記者会見を開き、「単なる政治的計算ではなく、大韓民国の憲法精神と民主主義を守るための決断」とし、「弾劾採決で賛成票を投じる」と表明した。
チン議員は「12月3日に大統領が突然戒厳令を発令し、武装した軍人たちが民意の殿堂である国会に乱入した光景は、非常に衝撃的だった」とし、「この決断は単なる政治的計算ではなく、大韓民国の憲法精神と民主主義を守るための決断」と強調した。
また同日、「国民の力」のハン・ジア議員も自身のフェイスブックを通じて「大統領の進退は本人が選択するものではなく、国民が選択するものだ」と述べ、「私たちの選択が国民の常識に反しないよう、速やかに認めて迅速に修正しなければならない。今週土曜日の採決に必ず参加し、正すべきところを正す」と意志を明らかにした。
党の首席スポークスマンを務めるハン議員は、親ハン・ドンフン(国民の力代表)系の議員として分類されている。
現在までに「弾劾賛成」の立場を公開した「国民の力」の議員は、チョ・ギョンテ、アン・チョルス、キム・サンウク、キム・イェジ、キム・ジェソプ、チン・ジョンオ、ハン・ジア議員の計7人だ。これに全野党(与党以外の野党勢力)の192人が加わり、さらに「国民の力」から1人が賛成に回れば、弾劾案は可決される。
ただし同日、祖国革新党のチョ・グク代表が「子供の入試不正」などの容疑で懲役2年の判決を受け、議員職を失ったことで、採決に変動が生じる可能性が注目されている。
チョ・グク“前”議員の議席は、ペク・ソンヒ比例代表が引き継ぐ予定だ。通常、議員継承に必要な行政手続きには2日以上かかることを考慮すると、12月14日に予定されている弾劾案の採決では、チョ前議員の議席が空席となる可能性がある。この場合、尹大統領の弾劾案が可決されるには、「国民の力」から9票の離脱票が必要となる。
一方、この日、尹大統領は30分間の対国民談話を通じて、「大統領の戒厳令発令権の行使は、赦免権の行使や外交権の行使と同様に、司法審査の対象とならない統治行為だ」と述べた。
尹大統領は戒厳令発令の背景について、「ほぼ毎日のように多数派の力で立法暴挙を繰り返し、ひたすら免責にのみ執着する巨大野党の議会独裁に対抗し、大韓民国の自由民主主義と憲政秩序を守ろうとしたものだ」とし、「最後の瞬間まで国民の皆さんとともに戦う」と強調した。
(記事提供=時事ジャーナル)
■「李在明は戒厳令以上のことをやりかねない、右派を根絶する」韓国与党議員が警告
前へ
次へ