日本に逃亡していた韓国の20代詐欺師、日韓の捜査協力で自国に強制送還…被害者は780人に上る

2024年12月26日 国際
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日本に居住しながらオンライン中古取引を利用した詐欺で、約2億ウォン(約2170万円)を騙し取った20代の韓国男性が自国に強制送還された。

【注目】数億円の詐欺でも「執行猶予」…韓国の量刑はこれでいいのか

被害者780人を生み出し日本に逃亡していたが、韓国と日本の捜査機関の協力により、12月25日に韓国へ送還された。

韓国の警察庁は、常習詐欺容疑者である20代の男性A氏を、同日午後に仁川(インチョン)国際空港を通じて強制送還したと発表した。

A氏は2023年3月に日本に渡り、同年7月から2024年4月まで、インターネット中古取引サイトやX(旧Twitter)に「有名歌手のコンサートチケット」や「Apple Watch」などを販売すると偽る投稿を掲載し、取引代金を前払いさせ、商品を送るふりをして被害者780人から約2億ウォンを騙し取った疑いが持たれている。

これに先立ち、慶尚北道・蔚珍(ウルジン)警察署などはA氏を詐欺の疑いで指名手配し、警察庁国際協力官は蔚珍警察署などの要請を受けてA氏に対するインターポールの国際手配書(レッドノーティス)を発行した。特にA氏を「最重要級」の逃亡犯として指定し、集中的に追跡していた。

警察庁国際協力官はA氏を検挙するため、国家捜査本部サイバー捜査課や蔚珍警察署、福岡に駐在する大韓民国総領事館の警察駐在官と合同実務会議を進めた。

韓国に強制送還されたA氏
(画像=警察庁)韓国に強制送還されたA氏

今年6月には、ソウルで開催されたインターポール国外逃亡犯検挙作戦会議(Infra-SEAF)で日本のインターポール側に追跡の手がかりを提供し、A氏の検挙を引き続き要請した。

その後、福岡警察は7月30日、別件の通報を受けて出動した現場でA氏がインターポールの国際手配対象者であることを確認し、即時検挙に成功した。

韓国と日本の警察、福岡の大韓民国総領事館は、A氏の刑事裁判の進行状況を見守りながら送還の時期と方法を協議した。12月2日に中国・四川省で開催された第7回「日中韓警察協力会議」では、警察庁国際協力官が直接、日本警察庁の幹部にA氏の迅速な送還を要請し、日本での現地裁判が終了した12月25日に国内へ送還することができたと警察は説明した。

A氏の送還により、警察は今後の捜査を通じて、すでに受理されている事件だけでなく、日本入国前に韓国国内で行われた追加犯罪の有無など余罪についても捜査を進める予定だ。

警察庁国際協力官は「今回の送還は、これまで築いてきた協力基盤と協力体制を基に、2020年11月以降、約4年ぶりに日本から逃亡犯を強制送還することに成功した事例だ」とし、「今後も急増している中古取引詐欺など、国民生活に悪影響を与える悪質な詐欺犯罪について国際協力の力を結集し、最後まで追跡して法の裁きを受けさせる」と述べた。

780人もの被害者を生んだA氏について、オンライン上では「捕まえて強制送還したことは素晴らしいと思うが、どうせ執行猶予だろう」「詐欺は罪の重さと罰の重さが合っていない」「こういう悪人こそ身元の公開をするべきではないか」といった声が上がっている。

詐欺の刑が軽い点を問題視する人が多いのは、当然かもしれない。韓国メディア『時事ジャーナル』によると、今年1~10月、詐欺・横領・背任の被害額が5億ウォン(約5400万円)以上50億ウォン(約5億4000万円)未満の場合でも、平均刑期は2.9年に過ぎなかった。

はたして日本から韓国に強制送還されたA氏は、どんな罰を受けるのか関心が高まっている。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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