貧困と孤独に苦しむ日本の高齢者が、故意に罪を犯して刑務所に入っている――。そう報じた海外メディアのニュースが韓国でも注目されている。
米メディア『CNN』は最近、「日本の高齢者たちは孤独と闘っている。一部の女性たちは刑務所を選ぶ(Japan’s elderly are lonely and struggling. Some women choose to go to jail instead)」というタイトルの記事を報じた。
それによると、日本では65歳以上の受刑者数が2003年から2022年の間にほぼ4倍に増加しており、孤独や経済的貧困、健康の悪化といった問題を解消する手段として、自ら刑務所行きを選ぶ高齢者が増えているとの分析もあるという。
栃木県の女子刑務所でCNNが取材した81歳のアキコ(仮名)は「この刑務所には良い人たちがいる」と語り、「おそらく、この生活が私にとって最も安定した生活だ」と述べている。
別の収監者である51歳のヨウコ(仮名)は、過去25年間に5回服役しているのだが、「(一部の人は)お金がなくなると、わざと悪いことをして捕まり、また刑務所に戻ってくる」と話したそうだ。
また、刑務官の言葉として「収監者のなかには『ここで永遠に暮らせるなら月に2万から3万円、支払ってもいい』と言う人もいる」と伝えた。
CNNは「生存のために犯罪に走る人もいる。OECDによると、日本では65歳以上の20%が貧困状態にあり、加盟国38カ国の平均14.2%を上回っている。一方、外の世界にほとんど何も残っていないために罪を犯す人もいる」と報じている。
このCNNの記事は、『朝鮮日報』や『ソウル新聞』『アジア経済』など、韓国メディアでも取り上げられた。世界で最も早く「超高齢社会」(65歳以上の人口の割合が全人口の21%超の社会)に突入した日本の実態に、韓国でも注目が集まった。
オンライン上では、「韓国の未来でもある」「私たちの国も近いうちに…他人事じゃないね」「10年後の韓国の姿ではないか」「私たちもこうなる可能性がある」と、近い将来の韓国を重ねる声が多数寄せられた。
他にも「長生きすることが必ずしも良いことばかりではないようだ」「安楽死の合法化について真剣に議論したほうがいい」「刑務所が快適になりすぎたのかもしれない」といった意見があった。
韓国も昨年末、超高齢社会に突入したが、高齢社会から超高齢社会への移行速度は日本を大幅に上回っている。今回の報道に他人事ではないとの声が多く寄せられるのは当然だろう。
高齢者が孤独や貧困に陥らないための社会的な仕組み作りが求められている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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