旧正月の連休を控え、韓国の与野党指導部が帰省する市民たちを訪ねて挨拶を交わした。
しかし、市民の反応には両党に対する温度差が大きく表れた。
与党「国民の力」の指導部は、「内乱同調党を解体せよ」「尹錫悦(ユン・ソンニョル)を守れ」といった非難を浴びた。一方、最大野党「共に民主党」の指導部は、市民から写真撮影の要請や贈り物を受け取り、和やかな雰囲気に包まれた。
「国民の力」のクォン・ヨンセ非常対策委員長やクォン・ソンドン院内代表などの指導部は、1月24日午前から「新年あけましておめでとうございます」と書かれたたすきを肩にかけ、ソウル駅で帰省する人々に挨拶をした。
午後にはオ・セフンソウル市長とともに簡易宿泊街を訪れ、口腔ケアセンター、福祉施設、食堂などを巡り、市民の声を聞いた。しかし、現場の市民の反応は冷ややかだった。
ある市民はクォン院内代表に向かって「恥を知れ。あなたが国会議員なのか」と抗議し、「尹錫悦の手先のくせにどこで図々しく顔を出しているんだ」と非難。他の市民も「国民の力のせいで安心して旧正月を迎えられない」「内乱同調党を解体せよ」と声を荒げ、警察に制止される場面もあった。
ある店舗の経営者は指導部に対し、「営業妨害だ。なぜうちの店の前で騒ぎを起こすんだ」と怒り、「共に民主党よりも悪い連中だ。クォン・ソンドンに票を入れたのに、何をしているんだ」と厳しく批判した。また、全国障害者差別撤廃連帯のデモ隊が指導部に面談を求める場面があり、党関係者が制止するハプニングもあった。
一方、「共に民主党」指導部への挨拶は温かい雰囲気が続いた。
李在明(イ・ジェミョン)代表やパク・チャンデ院内代表ら「共に民主党」の指導部は、ソウル瑞草(ソチョ)区の高速バスターミナルを訪問した。「新年あけましておめでとうございます」と挨拶を交わすと、市民も握手を交わし、「代表も新年あけましておめでとうございます」と温かい言葉を返した。
李代表に対する市民からの写真撮影の要請が殺到した。ある市民は李代表に「ご苦労さまです」と感謝の意を示しながら、干し柿をプレゼントした。
また、李代表は全国障害者差別撤廃連帯の「障害者権利7大法案」の党内承認に関する面談要請にも逃げることなく、要請書を受け取って「しっかり検討する」と応じ、「国民の力」とは異なる態度を見せた。
最近、与野党は政党支持率で接戦を繰り広げている。
韓国ギャラップが1月21日から23日に全国有権者1000人を対象に実施した世論調査(回答率16.4%、95%信頼水準で±3.1%ポイント)では、「国民の力」が38%、「共に民主党」が40%を記録した。
また、1月20日から22日に全国有権者1000人を対象に行われたNBS全国指標調査(回答率22.2%、95%信頼水準で±3.1%ポイント)では、「国民の力」が38%、「共に民主党」が36%と集計された。
世論調査の結果では互角といえる「国民の力」と「共に民主党」だが、両指導部に対するこの日の市民の反応には大きな差があった。
(記事提供=時事ジャーナル)
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