憲法裁判所の所長代行と李在明は親密な関係?弾劾審判の“中立性”を問う韓国与党「尹大統領を釈放せよ!」

2025年01月30日 政治 #時事ジャーナル
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韓国の与党「国民の力」は旧正月当日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判を審理する憲法裁判所の裁判官たちの政治的中立性に疑念を示し、「裁判から手を引くべきだ」と強く訴えた。

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さらに「国民の力」は、憲法裁判所が「国民的抵抗」に直面する可能性を警告し、「廃止論」まで持ち出した。

尹大統領の「護衛武士」を自任するユン・サンヒョン議員がソウル拘置所を直接訪れ、大統領の釈放を要求し、党員協議会運営委員長(党協委員長)80人が新年の手紙を大統領に届けた。

憲法裁判所長代行と李在明は親しい関係?

キム・デシク院内首席代弁人は1月29日、声明を通じてムン・ヒョンベ憲法裁判所長代行と最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表との関係を追及した。

キム首席代弁人は「ムン所長代行が李代表と過去にSNS上で何度もやり取りをしていた事実が明らかになった」と述べ、「憲法裁判所が李代表に関連する多くの弾劾案件を審理している状況で、こうした事実は憲法裁判所の公正性と中立性に疑問を抱かせる」と指摘した。

李在明代表
(写真=時事ジャーナル)李在明代表

また、ムン所長代行が過去にSNSでセウォル号関連のドキュメンタリーについて「真実は何か」と疑問を呈し、国連記念公園訪問時に投稿した文章を取り上げ、「裁判官の過去の行動や政治的関連性に対する論争で、憲法裁判所の公正性を損なう懸念を深めている」と主張した。

そして「憲法裁判所は政治的論争から徹底的に独立し、公正性と透明性を確保すべきだ」と述べ、ムン所長代行に対しても「過去の論争について明確に説明し、国民の疑念を払拭する責任ある態度を示してほしい」と求めた。

また、ホ・ジュンソク代弁人は声明で「ムン所長代行が常識的で合理的な判断をする人物かどうか、党派や理念に偏らない法律家かどうか、疑問がますます強まっている」と批判した。

「大統領弾劾審判を担当するムン所長代行の資格に対する深刻な疑念が高まっている」とし、「自身が投稿したSNSの文章を削除して対応するのではなく、国民に率直に立場を明らかにすべきだ」と強調した。

ナ・ギョンウォン議員もフェイスブックに投稿し、「ムン裁判所長代行やイ・ミソン、チョン・ゲソン裁判官は尹大統領の弾劾事件から手を引き、直ちに回避することが最低限の倫理的良心を守る行為だ」と主張した。

ナ・ギョンウォン議員
(写真=ナ・ギョンウォン議員Instagram)

ナ議員は「チョン裁判官の配偶者は、国会側代理人弁護士と同じ法律事務所に勤務しており、イ裁判官の弟は尹大統領退陣推進委員会の副委員長だ」と指摘し、「ムン裁判所長代行は李代表との親交だけでなく、『6・25北侵説』(朝鮮戦争は韓国が北朝鮮に攻め込んだことで始まったとする説)のような主張をするなど、憲法裁判官の職にふさわしくないことが次々と明らかになっている」と非難した。

さらに「大統領弾劾も結局、答えをあらかじめ決めた上で暴走していることが明らかだ」とし、「憲法裁判所がこのような状況であれば、誰が憲法裁判所の結論を受け入れるのか。国民の憲法裁判所に対する抵抗につながり、最終的には憲法裁判所という組織と制度の廃止に至るだろう」と警告した。

ムン・ヒョンベ憲法裁判所長代行
(写真=共同取材)ムン・ヒョンベ憲法裁判所長代行

党法務相談委員長のチュ・ジンウ議員もフェイスブックで「憲法裁判官9人制が正当性を認められるには、少なくともマ・ウンヒョク候補者に代わり、与野党が合意した候補を新たに任命する必要がある」と主張。「憲法裁判所が『マ・ウンヒョクのセルフ任命』を決定した場合、文在寅、キム・ミョンス、李在明が指名した裁判官が計6人になる」と指摘した。

チュ議員は「6人の裁判官が尹大統領の弾劾を3月までに急いで認めようとし、満場一致を求めて残りの裁判官にも圧力をかけることが目に見えている」とし、「国民が公正だと信じなくなった瞬間、憲法裁判所はその存在価値を即座に失う」と述べた。

「大統領を釈放せよ」…党協委員長「悲しく、胸が痛む」

1月29日、与党「国民の力」の「弾劾反対・党協委員長の会」に所属する党協委員長80人は、ソウル拘置所に収監されている尹大統領に新年の手紙を作成し、弁護団を通じて届けた。

彼らは手紙で「拘置所にいらっしゃるため、全国各地から訪れる党員や市民と挨拶や新年の言葉を交わすこともできず、本当に悲しく、胸が痛む思いだ」と述べ、「大韓民国の歴史と明るい未来のために、大統領と心を一つにし、いつまでも共に歩み続ける」と記した。

保守市民団体の会員たち
(写真=時事ジャーナル)保守市民団体の会員たち

さらに「たとえ今、一人独房で寂しく新年の初日を迎えていらっしゃるとしても、党協委員長をはじめ、大統領を支持する多くの市民が拘置所の前で毎日欠かさず応援しているので、孤独を感じずに頑張っていただきたい」と激励した。

また、「私たちは徐々に侵食されている大韓民国の自由民主主義を立て直し、さらに世界が羨む『漢江の奇跡』が砂の城とならないよう、自らの身を投げ打って守ろうとした尹大統領を支持し、応援する」と強調した。

拘置所を訪問したユン・サンヒョン議員は「不法捜査を行っている検察総長は直ちに辞任し、検察は尹大統領を即刻釈放せよ」と要求した。

そして「弾劾が認められるならば、内乱罪に関する捜査は警察が行うのが正道だ。それが大韓民国の法治と憲法にかなう道だ」と主張した。

(記事提供=時事ジャーナル)

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