韓国与党「国民の力」のハン・ドンフン前代表が著書『国民が先だ』(原題)で、「李在明(イ・ジェミョン)共に民主党代表が行政権まで掌握すれば、司法の有罪判決を阻止するために戒厳令や処罰規定の改正といった極端な手段を用いる可能性がある」と述べたことが明らかになった。
出版社が2月25日に配布した報道資料によると、ハン前代表は著書でこのように述べ、「韓国で最も危険な人物は李在明代表だ」とし、「李在明政権の誕生を阻止するために戒厳の海を越えよう」と訴えた。
また、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領については「人間的な苦しみは大きかったが、政治家にとって常に国民が最優先であり、私的な縁よりも公共の利益を優先せざるを得なかった」と記している。
特に著書には、昨年12月3日の尹大統領の戒厳令発令直前に、ハン前代表が大統領府の高官とやり取りしたメッセージの内容も含まれている。当時、ハン前代表が「どういう状況ですか?」と尋ねると、大統領府高官は「非常事態です」と答えた。
その後、ハン前代表が「具体的にどのような内容ですか?」と重ねて質問すると、同関係者は「最悪です」と返信した。
また、ハン前代表が戒厳令の解除に参加するため国会本会議場に入る際、「国民が政治家を守るのではなく、政治家が国民を守るべきだ」という約束を思い出したというエピソードも、著書に収録されている。
加えて、戒厳令発動の初期段階から国会での弾劾訴追案の議決に至るまでの間に、尹大統領と交わした対話や、アメリカ側とのやり取りの内容も記された。「弾劾反対」の世論が強い党支持者に対する申し訳なさについても、随所で表現されていると出版社は明かした。
ハン前代表は、2月26日に発売される著書を機に、本格的な政治活動を再開する予定だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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