今季もイ・ボミ人気は衰えそうにない。ゴルフ雑誌はもちろん、一般誌や写真週刊誌などでもイ・ボミの記事を見かける。“イボマー(イ・ボミのファンたちの総称)”なる造語も生まれたほど、日本では絶大な人気を誇っている。
では、彼女の母国・韓国でもイ・ボミ人気は凄まじいのだろうか。
まず結論的に言えば、人気はある。2015年、賞金女王を決めたときも韓国では「イ・ボミ、新しい歴史を刻んだ」(経済紙『韓国経済』)、「イ・ボミ、JLPGA平定」(スポーツ新聞『スポーツ東亜』)、「日本を揺らす“ボミちゃん熱風”想像を超える人気」(テレビ局SBSスポーツ)と報じられた。
「日本列島に“スマイルキャンディ”熱風」と特集を組んだ報道チャンネル『YTN』ニュース)は、「ゴルフを通じた韓日友好の橋渡し役になりたいという小さな巨人」と彼女を高く評価したほどだ。
もっとも、ダントツに人気があるかというと、そうでもない。それは決してイ・ボミの人気がないというわけではなく、正確に言うと韓国女子ゴルフ界にはイ・ボミのほかにも多数の人気者がいるということだ。
例えば数年前まではチェ・ナヨンがダントツの人気者だった。もともと美顔ゴルファーとして人気があったが、2012年に全米女子オープンを制覇してなお上昇。SKテレコムをはじめ複数の企業が彼女のスポンサーになっている。
その美しいルックスから “フィールドの妖精”と呼ばれるキム・ジャヨンも人気だ。私設ファンクラブには2000人以上の“サムチョン(おじさんの意味)ファン”が集まるほどの人気を博しており、「第二のチェ・ナヨン」と呼ばれたこともあった。
2014年はキム・ヒョージュが一世を風靡した。KLPGAアウォードで大賞(年間MVP)、最多勝、賞金女王、最小ストローク、ベストプレー賞、海外特別賞の6冠に輝いた彼女は、先輩のパク・インビはもちろん、チェ・キョンジュ、ペ・サンムンら男子プロも差し置いて、韓国のゴルフメディア関係者50人が選ぶ「ゴルフ界に影響力ある人物」1位にも選ばれたほどだった。
2015年から日本でプレーするキム・ハヌルも絶大な人気を誇る。2011年~2012年まで2連続KLPGA賞金女王に輝いた彼女は、ピンチやミス時も微笑を絶やさないことから“微笑天使”“微笑クイーン”と呼ばれ、日本に来るまではKLPGA広報モデルも務めている。KLPGA広報モデルに選ばれることは、その人気を物語るバロメーターとされているが(イ・ボミも過去ら選ばれている)、キム・ハヌルは6年連続でKLPGA広報モデルを務めているのだ。
2015年はこれら美女ゴルファーたちを差し置いて、ニューヒロインが誕生している。日本、韓国、アメリカでメジャー大会を制したチョン・インジだ。現役女子大生で頭脳もピカイチという彼女の人気は凄まじく、ファンクラブ会員数が4000人を超え「2015年もっともホットな選手」(韓国ゴルフ記者)とされたほどだ。
このほかにもユン・チェヨン、ヤン・スジン、アン・シネなど多士済々な韓国女子ゴルフ界。つまり、イ・ボミに勝るとも劣らない“美しき美女ゴルファー”たちが韓国にはまたまだたくさんいるのである。
しかも、「一部の人気ゴルファーたちが今季も日本にスポット参戦する可能性もある」(韓国のゴルフ記者談)
果たしてそんな韓国女子ゴルフが、いつまで日本でその存在感を炸裂させるのだろうか。女たちの日韓ゴルフ対決にも注目したい。
文=慎 武宏
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