イ・ボミのオリンピック出場がこんなにも難しいワケ

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「ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ」で早くも今季1勝目を飾ったイ・ボミ。3月18日からは「Tポイントレディス ゴルフトーナメント」に出場しているわけだが、先の優勝会見で彼女はこんなことを述べていた。

「もし今日優勝していなければ、オリンピック出場について話すのはやめようと思っていました。7月までの目標にした“3勝”を実現できれば、チャンスがあるかもしれない」

今年のイ・ボミは、何よりもリオ五輪出場を大きな目標にしている。それも「出場できればいいな」といったぼんやりとした目標ではなく、はっきりとした目標だ。実際に昨年末、韓国のゴルフ記者団との懇談会でオリンピック出場のための“シナリオ”を明かしている。

「(来年は)世界ランキングの順位を上げるためにJLPGAツアーに専念するだけでなく、メジャー大会などLPGAツアーにも出場してランキングポイントを積み上げていきたいです」

昨年までのイ・ボミは「賞金女王」という目標を果たすために、日本ツアーに専念していたといえるだろう。例えば、出場資格があるにもかかわらず、海外メジャーへの参戦を見送っている。だが、今季は違う。今季初戦に米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」を選んでいるし、4月1日からは米女子ツアーのメジャー開幕となる「ANAインスピレーション」にも出場する。すべては、オリンピック出場という夢のためだ。

世界ランキングに見る厳しすぎる壁

とはいえ、イ・ボミのオリンピック出場は今のままでは厳しいといわざるを得ない。

強力なライバルたちが…

「ヨコハマタイヤ」優勝によってイ・ボミの世界ランキングは18位から16位にアップしたが、彼女が相手にしなくてはならないのは、世界を席巻している韓国女子ゴルファーたちなのだ。

3月14日現在、世界ランキング2位のパク・インビをはじめ、5位ジャン・ハナ、6位エイミー・ヤン、7位キム・セヨン、8位チョン・インジとトップ10には韓国人選手がずらり。さらに11位ユ・ソヨン、12位にもキム・ヒョージュがランクインしているため、韓国勢のなかでイ・ボミの順位は8位だ。

オリンピック出場権は、世界ランキング15位以内の選手が4人いる国家の場合、最大4人までとなっている。つまり、韓国代表の枠は4つ。現時点でイ・ボミは、オリンピック出場には程遠い位置にいるわけだ。

「競争は激しいけど、最善を尽くしたい。世界ランキング上位に多くの韓国人選手がいることはすごいことだし、私も刺激を受ける」

“締め切り”は7月11日

彼女の「最善を尽くしたい」という言葉に嘘はない。

去る1月~2月にはアメリカで5週間の現地トレーニングを積んだ。その期間は縄跳び、バトミントンなどを取り入れた体力強化を徹底させたという。理由はどこにあるのだろうか。

(写真=公式HP)

「ひとつは今シーズンに向けた準備です。シーズンを通して安定した成績を残すためには、体力が欠かせないんですよ。もうひとつは、未来に対する準備といえます。いつのまにか27歳になり、3年後には30代。体力が低下して競争から押し出されないようにするためです。今から数年後を考える訓練が必要だと思いました」

大きな目標に向かって体力強化をはかるだけでなく、米女子ツアーを勝ち抜くための戦略も準備したという。ひとまず、目の前の「ANAインスピレーション」について、イ・ボミは「優勝できれば最高ですが、トップ10に入って少しでもポイントを重ねたいですね」と話している。ちなみに、7月の「全米女子オープン」にも出場する予定だ。

し烈を極める韓国ゴルフのオリンピック出場枠を巡った競争は、“締め切り”の7月11日まで続く。その道は険しいが、これまで数々の逆境を乗り越えてきたイ・ボミだ。彼女がオリンピック出場のために全力を尽くしていくことだけは間違いない。

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