KBO(韓国野球機構)が“クリーン・ベースボール”改革に乗り出した。
2016年を“クリーン・ベースボール定着元年の年”と位置づけたKBOは3月15日、ソウル市内の野球会館KBO会議室で理事会を開き、公正な競争を誘導するために“メリット”禁止の施行細則を設けて、各球団が選手たちへの支給が許容される項目と許容されない項目を詳細に規定した。
メリットとはチームの勝敗や個人の成績に応じて発生するボーナスで、言わば勝利給のようなもの。これまで各球団は年俸、契約金、個人成績によって変わるインセンティブ(出来高払い)とは別に、メリットと呼ばれる勝利給を支給してきた。熾烈な順位争いで優位に立つために各球団が設けた一種の勝利誘引策=ニンジンのようなものだ。
そのメリットとして許容される項目は、次のような項目となった。
韓国シリーズ優勝による成果給、試合の殊勲選手・週間および月間最優秀選手(MVP)・KBO記念賞や記録達成などに対する報奨金、用品購入費、個人成績オプション、その他もKBO総裁が認める項目などだ。
許容されない項目としては、勝利給、ポストシーズン(PS)進出時の成果給、各種激励金など。理事会は許容される項目に対して、各球団がシーズン開幕前までKBOに項目と金額が明記された運営計画書を提出することも義務づけている。
また、理事会はメリットの不正支給、自由契約選手(FA)と事前接触行為などの違反事項が疑われれば、KBOが職権で調査委員会を構成して調査できるようにもした。
調査委は、違反事項が疑われれば球団と選手に源泉徴収領収証など金融の内訳の資料提出を要請することができ、球団と選手が正当な事由なしに提出しないときには違反したものとみなして制裁していく方針だ。
昨年の海外違法賭博問題発覚などを機に、球界の悪しき因習を絶ち浄化に乗り出したKBO。その取り組みに注目していきたい。
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