『冬のソナタ』から始まり、多くの名作が生まれてきた韓国ドラマ。現在の最新ヒット作は、Netflixでも配信中の『涙の女王』だ。
同作は、財閥3世で“デパートの女王”と称されるホン・ヘインと、田舎出身の弁護士ペク・ヒョヌが結婚3年目の危機を乗り越え、奇跡のような愛の再建を描く。
4月7日に放送された第10話は自己最高視聴率の19.0%、首都圏では20.9%と好成績を記録。これにより数々のヒット作をごぼう抜きにし、歴代tvNドラマの視聴率ランキング3位に躍り出たのだ。残すは、歴代1位の『愛の不時着』(21.7%、19)と『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(20.5%、16)のみとなっている。
新たなヒット作が毎クールのように出現する一方で、消費サイクルが早いことも現代の特徴だろう。それは作品に限らず、出演する俳優も同様だ。
俳優の演技力はもちろんのことだが、作品に恵まれなかったことでブレイクを逃す者も多い。だが、それらは運もあるため一概には言えないが、自身の過ちで一瞬にして表舞台から姿を消してしまう俳優も少なくない。
『涙の女王』の主演キム・スヒョンと過去に共演した女優ソ・イェジもその一人だ。
『サイコだけど大丈夫』で、美しくも破天荒な絵本作家コ・ムニョンを演じたソ・イェジは、2021年4月にパワハラ疑惑が浮上した。当時、あるオンラインコミュニティで、「過去にソ・イェジと仕事をした」と主張する人物が、ソ・イェジのパワハラ疑惑を提起したことで論争が巻き起こったのだ。
A氏は「ソ・イェジにたくさんの暴言を吐かれた。彼女は移動中の車内でも常に喫煙しており、私はタバコのおつかいまでさせられた。挙句の果てにはミスをするとタバコの煙を吐きながら叱られ、人間以下のような扱いを受けた」と告白。衝撃的な内容にネット上では驚きの声が相次いだ。
ソ・イェジにはそのほかにも、元恋人で俳優のキム・ジョンヒョンへのガスライティング(gaslighting、巧妙な言動で相手を洗脳する心理的虐待の一種)疑惑が浮上すると、堰を切ったように様々な悪評が噴出する事態となった。
学生時代の整形疑惑にいじめ疑惑、マドリード・コンプルテンセ大学の学歴詐称疑惑など、あらゆる問題で一気に“疑惑のデパート”と化してしまった。
『サイコだけど大丈夫』のヒットにより、これから一気にスターダムを駆け上がると思われた矢先の出来事だった。これでは使いづらいという判断が下ったのか、最終的にCMや新作ドラマへの出演などがすべて“白紙撤回”となってしまった。
数々の疑惑に、しばらくは沈黙を貫いていたソ・イェジ。だが、騒動の始まりから約1年後の2022年2月、一連の騒動に対して正式な謝罪を伝え、同年6月にはtvNドラマ『イブ』で復帰を果たした。
だが、やはりイメージの回復はできなかったのか、『イブ』以降は音沙汰ない状況が続いている。昨年末には4年間所属した事務所ゴールドメダリストとの専属契約が満了し、退所したと発表。現在は無所属となっており、表舞台から完全に姿を消した状態となっている。
確かに彼女は見た目も良く、スタイルも抜群のため、女優としての素質はあったのだろう。ただ、思いやりや道徳心が欠けていたのかもしれない。
いずれにしても、彼女が再び表舞台に戻ることは難しいと思われる。かつての相手役、キム・スヒョンの順調な成功ぶりを見た彼女は今、何を思うのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部K)
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