韓国の警察が妊娠36週目の中絶手術事件に関連して立件された医師たちに対して、殺人の故意が認められるとして、逮捕状の再請求を検討していると明らかにした。
10月28日、ウ・ジョンス警察庁・国家捜査本部長がソウル西大門(ソデムン)区の庁舎で開かれた定例記者懇談会で、「分娩された胎児は正常に出生し、その後放置されて死亡したため殺人罪に該当すると判断している」と述べた。
続けて「胎児が世に出た時点で殺人罪」とし、「胎児を殺害しようとする故意が認められる」と説明した。
さらに「被疑者たちは胎児の正常な出生を否認しているが、様々な客観的状況証拠を考慮すると、明らかに殺人だ」と強調した。
警察は、殺人の容疑を受けている70代の病院長ユン氏と60代の執刀医シム氏に対して逮捕状が棄却されたことについて、再申請の可否を検討する方針だ。
これに先立ち、10月23日にソウル中央地裁は「基本的な事実関係に関する資料が相当程度に収集された点、被疑者の住居が定まっている点、その他事件の経緯などを総合して、現段階で被疑者を拘束する必要性や相当性を認めるのは難しい」とし、ユン氏とシム氏に対する逮捕状を棄却していた。
これに対してウ本部長は「ユン氏らに対する逮捕状の棄却理由に、犯罪事実に関する争点は指摘されていなかった」とし、「他の理由で棄却されたため、その理由を分析して逮捕状を再申請するかどうかを決定する予定だ」と述べた。
この事件は、今年6月にYouTubeで自らを20代と紹介した女性が、妊娠に気づかず、妊娠36週目に中絶手術を受けたと主張する動画を公開したことで発覚した。
これを見たユーザーたちは「妊娠36週目の中絶は殺人だ」と批判。この動画が波紋を呼んだことから、保健福祉部は警察に捜査を依頼し、警察はこのユーチューバーの20代女性とシム氏、ユン氏、病院を紹介したブローカーなど9人を特定して立件した。
さらに警察は、この病院で胎児の火葬を依頼していたという疑惑についても捜査を拡大する方針だ。
ウ本部長は「捜査過程で、この事件以外の内容も含めて徹底的に捜査している」と述べ、「追加で立件はしていないが、それに準じた調査を行っている」と語った。
(記事提供=時事ジャーナル)
■「人間なのか」性犯罪で服役し出所から10日で障害を持つ実の妹を性的暴行した20代の韓国男性
前へ
次へ