男女共学への転換をめぐって浮上した「同徳(トンドク)女子大学事態」が学内を超え、社会的な葛藤に拡大している。
反女性主義団体の集会や学内への外部者の無断侵入などが続き、「男女間の対立」はさらに激化している。専門家たちは、社会的な問題が男女間の葛藤に拡散することを警戒すべきだと提言した。
11月18日、教育界によると、男女共学への転換に反対する同徳女子大学の学生たちは、11月11日から同日まで学校の本館などを占拠し、全面的に授業を拒否している。学生たちはこの過程で、校内の建物や施設物・備品などを損壊した。
学生たちのデモによって大学が被った被害額は54億ウォン(約5億9800万円)に達すると知られている。
学校側はこの中で、11月12日に予定されていた「2024同徳女子大学進路・就職課外共同博覧会」の中止による損害賠償請求額(3億3000万ウォン=約3700万円)を総学生会に請求した。総学生会は「学校がお金で学生たちを脅迫している」と強く反発した。
在学生たちのデモが止まらないと、同徳女子大学の総同窓会がこれを問題視した。ホン・スンジュ同徳女子大学総同窓会長は11月15日、立場文を通じて「現在学校で起きている事態に対し、同徳の構成員の一人である卒業生として憂慮と慨嘆を禁じ得ない」とし、「学校の建物と校庭は私たち全員の努力と結実で用意された資産だ。むやみに損壊し、壊してはならない」と嘆いた。
学内の葛藤に続き、デモに立ち上がった同徳女子大学の学生たちを対象にした脅迫行為まで発生した。
11月14日、20代の男性が深夜に同徳女子大学に無断侵入し、警備員と揉み合いをして逮捕された。2日後には男性2人が学校に無断侵入した疑いで警察に立件された。ここに反女性主義の「新男性連帯」までが学生たちを「暴徒」と規定し、12月14日まで同徳女子大学の前で集会を開くと警察に申告まで終えた。
これだけではない。同徳女子大学に続き、ソウル女子大学の学生たちもデモに立ち上がった。ソウル女子大学の学生たちがセクハラ疑惑を受ける教授に対する追加の懲戒を要求したのだ。
ソウル女子大学によると、学生たちはセクハラ疑惑があった教授が減俸3カ月の懲戒後も授業を続けていることから、「懲戒が不十分だ」という理由でデモを続けている。
彼女たちはスプレー塗料でキャンパスの建物の外壁に抗議メッセージを描き、「学校は学生の怒りを聞け」「ソウル女子大学は学生を保護せよ」などのプラカードを掲げた。ソウル女子大学は警告文を通じて「本校の財産を毀損し、それに伴う費用が発生する場合、相応する人的・物的責任を問うとともに損害賠償を請求する予定だ」と通知した。
専門家たちは、差別を超えて嫌悪による極端な対立構図を作る男女間の葛藤の様相について懸念を示す。そして、男女間の葛藤を煽る事案の原因を解決することに注目すべきだと強調した。
徳成(トクソン)女子大学のキム・ジョンギル社会学科教授は「学齢人口の減少に伴い、以前から女子大学では男女共学への転換の試みなどの議論が継続的にあった。少子化により学生資源の危機に直面する状況で、学校の生存のための戦略が必要な時期であるのは確かだ」としつつも、「学生たちにとっては『女性のための唯一の空間』である学校が消える深刻な問題だ。学校は学生たちが納得できる十分な資料を提供し、学生は対立ではなく相手の立場を傾聴する姿勢を持ち、相互理解しようとする努力が必要だ」と述べた。
梨花(イファ)女子大学のチョン・イクチュン社会福祉学科教授は「学生たちが学校側に望むのはコミュニケーションと対話だ。どんなに良い政策でも、学校はまず学生たちの意見を最優先で聞く努力が非常に必要だ」とし、「外部勢力の介入は徹底的に統制した上で、総長と学校関係者、学生たちがテーブルに向かい合って座り、共生と学校の発展のための真のコミュニケーションをすべき時点だ」と提言した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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