闇バイトが何かと騒がれる昨今。それに限らず、正当な報酬があっても違法スレスレだったり、人権が軽視されていたりする求人も少なくない。
そんな中、お隣・韓国では「あなたならやりますか?」と問いたくなるような求人が登場し、オンライン上で話題を呼んでいる。
問題となっているのは、中古取引プラットフォーム「タングン」のアルバイト掲示板に書かれた求人募集の書き込みだ。そこには「生後2カ月の女の子の世話をしてくれる人を探しています(週5、シッター・家事含む)」というタイトルでの投稿がなされていた。
タイトルの時点で怪しい雰囲気が漂うが、詳細はもっと酷い内容だった。
まず勤務先である家の立地は、ソウルの蚕室(チャムシル)駅から徒歩5分と悪くない。しかし勤務時間が問題だ。募集要項によると、勤務時間は日曜日20時に出勤し、金曜日20時までの5日間ぶっ通し。祝日は休みになるが、振り替え休日などは出勤となっている。
また、夏期休暇や旧正月など長期休暇時には、雇用主の休みに合わせて3日だけ休暇が与えられるとしている。
勤務内容もハードだ。子供の世話に始まり、雇用主たちの夕食の準備、掃除、洗濯、ゴミ出しなど、家事全体を担う。
そしてオンラインユーザーを驚愕させたのが、これだけ厳しい勤務内容であるにもかかわらず、給料が月額300万ウォン(約33万円)と少額なことだ。当然だが、各種保険や退職金などはない。
以上の条件であるため募集はなさそうだが、応募資格の厳しさにも驚かされる。インフルエンザやコロナの予防接種証明書、3カ月以内の健康診断書、ベビーシッター資格書などの書類提出、キャリア最低5年以上で以前の勤務先の連絡先を教えられる人だけが、応募する資格が与えられるというのだ。
人を雇うということを軽視し過ぎている投稿に、オンライン上では「これではバイト募集ではなく奴隷募集」「夫婦が頭をひねりながら、自分たちに都合のいい条件だけを追加していく間抜けな光景が思い浮かぶ」「9時出勤・18時退勤のベビーシッターの基準が月300万ウォンと理解しているが、常駐すれば夜間超過時間1.5倍に夜間当直手当で月800万ウォンは与えなければならない」など、厳しいコメントが並んだ。
人に何かを依頼するとき、「自分ならその条件で動くのか」を考えることは大切だ。あまりにも現実離れした条件は、SNSが発達した現代において、広く晒されるネタになるだけだろう。
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