第1位はノーベル文学賞作家ハン・ガンの『少年が来る』…韓国の書籍専門家106人が選ぶ「21世紀最高の本」

2025年01月19日 社会
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ノーベル文学賞作家ハン・ガンの『少年が来る』が、韓国の書籍専門家による「21世紀最高の本」に選ばれた。

【写真】駐韓スウェーデン大使館前で「ハン・ガン反対デモ」

オンライン書店「アラジン」は最近、書籍専門家106人を対象に「過去25年間で刊行されたなかで最も重要な本、現在の世界に影響を与えた作品、そして今後の世代にもっと読まれるべき本」を尋ねた結果を発表した。

この書籍専門家には作家、翻訳家、出版社関係者、研究者、活動家、ジャーナリストなどが含まれている。

それによると、ハン・ガンの『少年が来る』(2014年)が第1位に選ばれた。

『少年が来る』は、1980年5月18日から10日間続いた光州(クァンジュ)民主化運動当時の状況と、その後の生き残った人々の物語を徹底した取材と考証を基に描かれた作品だ。

ハン・ガンの書籍を求める人々
(写真=時事ジャーナル)ハン・ガンの書籍を求める人々

第2位に選ばれたのは、女性学者チョン・ヒジンの『フェミニズムの挑戦』(原題、2005年)。同書は「女性の視点」で社会を新たに見直すよう導く内容だ。

アメリカのフェミニズム理論家、ジュディス・バトラーの『ジェンダー・トラブル:フェミニズムとアイデンティティの撹乱』(2008年に韓国発売)と、人類学者キム・ヒョンギョンの『人、場所、歓待』(原題、2015年)が3位タイにランクインした。

『ジェンダー・トラブル』は、従来のフェミニズム理論を再定義し挑発的な問題提起を行った本で、世界各国で翻訳出版され、学界で大きな注目を集めた。『人、場所、歓待』は、タイトルにある3つの概念を通じて、私たちの社会がどのように構成され、動いているのかを照らした作品だ。

続いて、第5位は詩人キム・ヘスンの詩集『翼の幻肢痛』(原題、2019年)が選ばれた。

アラジン
(画像=アラジン)

また6位タイには、トマ・ピケティの『21世紀の資本』(2014年に韓国発売)、作家イ・ミンジンの小説『パチンコ(PACHINKO)』(2018年)、作家キム・チョヨプの小説『私たちが光の速さで進めないなら』(原題、2019年)の3冊がランクインした。

そして9位タイには、ハン・ガンの『菜食主義者』をはじめ、テッド・チャンの『あなたの人生の物語』、マイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』、レベッカ・ソルニットの『The Faraway Nearby』、アナ・チンの『マツタケ:不確定な時代を生きる術』の5冊が選ばれた。

今回の調査は2024年11月から2カ月間にわたって実施され、各推薦者に10冊ずつ推薦してもらった結果、計1060票が809種の様々な書籍に分散したとアラジンは伝えた。

アラジンは「21世紀で最も影響力のある本を振り返り、読者にこの25年間の重要な著作を再考する機会を提供したかった」と述べ、「一部の新刊書だけが主に紹介される状況を脱し、読者が見逃してはならない本を厳選して紹介する良い機会になった」と語った。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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