与党から造反はあるか「パク・クネ元大統領のトラウマ」がチラつくユン大統領・弾劾の行方

2024年12月05日 政治 #時事ジャーナル
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与党・国民の力がユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾阻止を党論として定めた中、その背景には「パク・クネ(朴槿恵)弾劾トラウマ」があることが言及されている。

【注目】皮肉?弾劾されたパク・クネ元大統領の発言

国民の力のチュ・ギョンホ院内代表は、12月5日午前、国会で開かれた最高委員会で、「前回のパク大統領に対する弾劾で残ったものは、二分された韓国、政治的報復、積弊捜査だけだった。その傷跡は至る所に深く残っている」とし、「大統領に対する弾劾は、再び歴史的悲劇を繰り返すことになる」とくぎを刺した。

チュ院内代表は、「過去2日間、大統領の非常戒厳令が解除されるまで、国民に大きな衝撃と心配を与えたことについて、与党院内代表として国民の皆さんに深く謝罪申し上げる」としつつも、「国民の力は、大統領弾劾反対に108人の議員の総意を集め、必ず否決する」と強調した。

さらに、チュ院内代表は「共に民主党」に対して強い批判を展開した。

(写真-時事ジャーナル)
​​​会見する与党・国民の力の議員たち

「民主党は、議事日程協議のための最小限の努力すらせず、今日の会議で監査院長と中央地検の指揮部に対する弾劾を一方的に処理しようとしている」とし、「第22代国会内で民主党の無謀な暴挙により、国会は壊れた」と主張した。

続けて、「国務委員、政務委員、捜査検事に続き、今度は憲法機関である監査院長と国家の首長である大統領まで標的にする民主党の全方位的な弾劾乱発は、世論の分裂と対立を助長し、大韓民国の機能を麻痺させる三権分立に対する脅威である」と主張した。

これに先立ち、国民の力は前夜から国会で議員総会を開き、ユン大統領弾劾訴追への反対党論を拍手で承認した。

非公開で進行された当時の議員総会でも「再び弾劾されれば壊滅する」との懸念が共有され、いわゆる「パク・クネ弾劾トラウマ」が何度も言及されたという。

一方、野党6党所属議員190人と無所属キム・ジョンミン議員など191人が発議に参加したユン大統領弾劾訴追案は、12月5日午前0時48分ごろ本会議に報告された。

弾劾訴追案は、本会議に報告された後24時間以降72時間以内に採決が行われなければならない。このため、12月6日午前0時49分以降からユン大統領弾劾案の採決が可能となる。

大統領弾劾訴追は、国会在籍議員の3分の2以上が賛成して初めて可決される。

在籍議員300人のうち、無所属のウ・ウォンシク国会議長とキム・ジョンミン議員を含めると野党議員は計192人であるため、国民の力の議員8人が賛成票を投じると弾劾訴追案は可決される。可決されれば、ユン大統領の職務は直ちに停止される。

(記事提供=時事ジャーナル)

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