アメリカ政府は、非常戒厳令を発令したユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領に対する韓国国会の弾劾案が否決されたことについて、韓国の民主的手続きが適切に機能することが重要であるという立場を明らかにした。
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バイデン政権の当局者は、12月7日(現地時間)に行われたアメリカ政府の立場に関する質問に対し、「アメリカは本日行われた韓国国会の結果と追加の措置に関する議論を注視している」と述べた。
続けて、「我々は韓国の民主的な制度と手続きが憲法に基づいて完全かつ適切に機能するよう引き続き促していく」とし、「この目標を達成するため、韓国の関係者と接触を続けていく」と付け加えた。
また当局者は「平和的なデモを行う権利は、健全な民主主義の不可欠な要素であり、すべての状況下で尊重されるべきである」と強調した。
さらに、「我々の同盟関係は依然として鉄壁であり、アメリカは朝鮮半島の平和と安全に全力を尽くしている。アメリカ国民は韓国国民と肩を並べて立ち続ける」と述べた。
その上で、「アメリカと韓国の連合防衛体制は依然として強固であり、いかなる挑発や脅威にも対応する準備が整っている」と改めて強調した。
一方、アメリカやヨーロッパなどの西側メディアは、12月7日の韓国国会におけるユン大統領弾劾案の否決について、与党議員の不参加によって実現せず、韓国の政治的混乱がさらに長引くとの見通しを示した。
ユン大統領は職務停止を免れたものの、政治的な将来は明るくないとの分析と、与党「国民の力」の多数の議員が弾劾表決をボイコットしたことに対する批判的な視線も寄せられた。
『ワシントン・ポスト』は、「韓国大統領が戒厳令の失策後に弾劾を回避」という見出しの記事で、「表決の不成立は、さらなる政治的混乱と大統領辞任を求める世論の高まりを引き起こす可能性が高い」と報じた。
『ニューヨーク・タイムズ』は、「ユン大統領の弾劾の試みが失敗に終わり、今週の短期間の戒厳令発効以降、韓国を揺るがしている政治的激変と不確実性が長引くことになった」と伝えた。
『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、「与党が投票をボイコットし、韓国大統領が弾劾を免れた」という見出しで、「大統領弾劾の試みが否決されたことで、韓国を揺るがしている政治的混乱がさらに続く可能性が高い」と報じた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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