その結果、教師は生徒や親の顔色を常に伺わざるを得なくなった。
こうした状況はお隣・韓国でも変わらない。
7月27日、韓国教員団体総連合会は去る25~26日にかけて全国の幼・小・中・高の教員3万2951人を対象に実施した「教権侵害認識及び対策準備のための教員緊急アンケート調査」の結果を公表した。
アンケートの結果、教職生活で最も大変でストレスになる原因の1位は「生活指導」(問題行動)で、全体の46.5%に相当する1万5309人だった。
次点で「苦情」が1万648人(32.3%)、「児童虐待申告の恐怖」が4800人(14.6%)という結果になった。
特に「苦情」に関するストレス度合いは大きく、「非常に深刻」が2万6279人(79.8%)、「深刻」が5988人(18.2%)と、回答者の97.9%が苦しんでいることがわかった。
また、教員にストレスを与える主な対象としては「親」が66.1%%の2万1779人で最多。「生徒」と答えたのは8352人(25.3%)だった。
なお、今回のアンケートに参加した教員たちからは、「正当な教育活動を児童虐待と関連させない関連法令改正」や「教権侵害の両親に過怠料をかける法改正」などが呼びかけられていた。
この結果は韓国でも大きく注目を集め、「生徒に対する過度の人権尊重によって教育は終わった」「教師よりも親の学歴が高いのが、モンスターペアレントの存在を促進している」「私が子どもの頃は、先生は怖かったけど尊敬できた。今はただなめられているだけでかわいそう」など、教職に対する同情の声が多く挙がっていた。
体罰などの行き過ぎた指導は確かに問題だが、最近ではちょっとした注意だけでも問題になる。そんな状況でまともな教育は難しいだろう。
簡単な問題ではないが、教師の待遇などは改善していかなければならないはずだ。
(文=サーチコリアニュース編集部)