韓国のチョ・テヨル外交部長官が10月24日、北朝鮮の派兵に関連して「最終的には我々の安全保障の脅威となって帰ってくるのに、手をこまねいて座っていられる状況ではないと考える」と述べた。
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チョ長官は同日、外交統一委員会の総合監査で、「ウクライナ戦争は韓国と直接的な利害関係がない」というイ・ヨンソン議員(共に民主党)の指摘に対し、「北朝鮮がロシアを助けているのに、どうして我々と利害関係がないといえるのか。対価なしに(派兵が)行われているのではないだろう」と述べ、このように発言した。
また、イ議員が「政府がウクライナに攻撃用の武器を提供する可能性に言及したこと自体が、ウクライナ戦への参戦と見なされるのではないか」と質問したことに対しては、「論理の飛躍だ」と反論。「強力な対応方針と措置の意志を示しながら撤収を促し、追加の派兵を抑制するためにも必要な措置だ」と説明した。
チョ長官は、ウクライナに対する武器支援に言及したことについて「すべての選択肢がテーブルに上がっているというメッセージだ」と強調した。彼は「我々が何をするかは、ロシアがどう出るか、北朝鮮が何を受け取るか、さらに北朝鮮がロシアにどこまで支援するかといったすべての詳細な進展事項にかかっている」と述べた。
また、「北朝鮮の派兵が政府のレッドラインを超えたのか」というキム・テホ議員(国民の力)の質問には、「我々のレッドラインがどこにあるかを公開すること自体、良い戦略ではないと考える」と一蹴した。
中国が北朝鮮の派兵を容認したのではないかという解釈については、「中国は多分、この過程から排除されていると考える」とし、「中国が対外的に表明することと、内心で抱えている懸念には大きな差があると思う」と話した。
チョ長官は、最近アメリカ共和党大統領候補のドナルド・トランプ前大統領が、自分が在任しているならば韓国が駐韓米軍の駐留費用として年間100億ドル(約1兆4900億円)を支払っていただろうと発言したことについて、「在任中にやったことを自慢する過程で出たコメントだ」と述べた。
この発言が最近、米韓が妥結した第12次韓米防衛費分担特別協定(SMA)に対する批判ではないかという見方もあるが、チョ長官は「今回の協議結果に対する評価ではない」と一線を引いた。
また、国会批准を経て協定が発効し、法的な安定性が生じれば「たとえトランプ前大統領が再び大統領になって再協議を要求しても、我々が何の立場もない状況で再協議するよりは良いだろう」とし、「備えている」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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