日本との新たな火種となりそうな法案が韓国で言及されている。
韓国の最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表が関東大震災について触れ、「関東大虐殺事件真相究明および被害者名誉回復に関する特別法」を国会で通過させると語ったのだ。
イ・ジェミョン代表は10月23日、国会議員会館で開かれた「1923関東大虐殺・映画ルポカット展示会」に出席し、「共に民主党がこれまで必要な役割を十分に果たせていなかったようだ。申し訳ないという言葉を伝えなければならない」と述べた。
続けて「ちょうど行政安全委員会の所管事項だということなので、できる限り迅速に法案を通過させるようにしたい。もちろん、拒否権という与党の非協力という大きな壁を超える必要があるが、民主党ができる最善を尽くす」と明らかにした。
またイ・ジェミョン代表は「日本の侵略の事実を未だに認めない人々もおり、その責任について反省しない人々も多い」とし、「国家が守れなかったために国民が無念に命を落とすことがないように、その無念さが国家の無関心によって覆い隠され、怨恨とならないように最善を尽くしたい」と付け加えた。
そもそも関東大震災は、1923年9月1日11時58分に発生した大地震だ。震源は相模湾北西部で、マグニチュードは7.9と推定されている。
この地震によって埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県で震度6を観測したほか、北海道道南から中国・四国地方にかけての広い範囲で震度5から震度1を観測し、10万棟を超える家屋が倒壊したとされる。また、地震の発生が昼食時間と重なっていたことから、多くの火災が発生している。
日本内閣府の「関東大震災100年」特設ページによると、関東大震災によって「直接死・行方不明」は約10万5000人に上った。
関東大震災が発生したのは、日本が韓国を併合してから13年が過ぎた時代だ。多くの朝鮮人が仕事を求めて日本に移住していた。
地震が発生し戒厳令が布かれた状況下で「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの噂が広まったことから、日本の軍や警察、自警団が朝鮮人を無差別に虐殺したとされる。
『朝日新聞』によると、日本政府の中央防災会議が2009年にまとめた報告書には「官憲、被災者や周辺住民による殺傷行為が多数発生した。虐殺という表現が妥当する例が多かった」「殺傷の対象となったのは朝鮮人が最も多かったが、中国人、内地人も少なからず被害にあった」と記されているという。
また、当時の『独立新聞』によると、この事件で犠牲になった朝鮮人の数は6661人に上る。
そうした犠牲者に関する特別法をイ・ジェミョン代表が国会で通過させると語ったわけだ。
実際に現在の第22代国会では、共に民主党のユン・ゴニョン議員が「関東大虐殺事件真相究明および被害者名誉回復に関する特別法」を発議し、現在、国会の行政安全委員会で審議待ちの状態にある。
この法案が国会を通過するかどうかは定かでないものの、通過した場合、日韓関係にどのような影響を与えるのか注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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