韓紙(韓国の伝統製法の紙)のPR動画に出演したNewJeansが、中国ネットユーザーからアンチコメント攻撃を受けている。
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韓国文化体育観光省と韓国工芸デザイン文化振興院(KCDF)は去る1月6日、「韓紙分野・韓流連係協業コンテンツ-NewJeans、韓紙に出会う」という映像を公開した。
この映像は、NewJeansのメンバーが韓紙にまつわるエピソードを紹介しながら韓紙体験に挑戦するというもの。メンバーは韓紙職人のアン氏とともにオリジナル韓紙を作るほか、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品をはじめ、さまざまな芸術作品の修復に耐久性と安定性が高い韓紙が使われてきたなどの逸話を紹介していた。
ところがこの映像が公開されると、中国ネットユーザーから「製紙技術は中国のもの」と批判が殺到。
オンラインコミュニティには、「中国の製紙技術を受け継いだだけなのに。あたかも韓国で生まれたかのように伝えている」「文化を盗むな」といった書き込みが寄せられ、これに対して韓国のユーザーも「韓国の伝統紙を広報しただけ」と反論した。
このように、韓国と中国の間では異文化の認識違いによる衝突がたびたび起きている。
昨年10月には、IVEのウォニョンが紹介したピニョ(韓国のかんざし)のデザインを巡り、中国のネットユーザーから非難の声が上がった。
パリ・ファッションウィーク出席のため、フランスを訪れたウォニョンは、自身のコーディネートを紹介した際に、銀製の鳳凰(ほうおう)が舞い上がるようなデザインのピニョを「韓国の趣き」と説明していた。これが中国メディアやオンラインユーザーの反感を買い、「驚いた」「鳳凰は中国固有の様式」とバッシングを浴びた。
ほかにも、ひざまづいて頭を深々と下げる韓国の伝統的な挨拶「クンジョル」を巡って議論が勃発したこともある。
発端となったのは、2022年1月に行われたガールズグループEVERGLOWのファンサイン会。メンバーが新年の挨拶でクンジョルをしているなか、中国人メンバーのイロンだけが立ったまま、手を合わせて両側に振る中国式の挨拶を行ったからだ。
この出来事は瞬く間に広がり、韓国のオンラインコミュニティなどで「韓国文化を無視した」と不快感を示す声が溢れた。一方で、中国のオンライン上では「中国人はむやみにひざまずかない」「中国の伝統をよく守った」などの反応が寄せられ、火に油を注ぐ事態に。
議論が大きくなると、イロンは「学業上の理由」で中国に帰国した。「2月末まで」という所属事務所の言葉とは異なり、年が明けた現在も所属グループに復帰しておらず、EVERGLOWは5人体制で活動を続けている。
日本でもたびたび問題として取り上げられる隣国との国際関係。社会全体が他国の歴史にしっかりと向き合い、その国の伝統を尊重する。それでこそ他国の文化を心から楽しめるようになり、良好な関係を築けるようになるのではないだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部A)
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