約4000万人の利用者情報を本人の同意なしに中国に提供…韓国「カカオペイ」に59億ウォンの課徴金

2025年01月23日 経済 #時事ジャーナル
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約4000万人の利用者情報を本人の同意なしに中国の「アリペイ(Alipay)」に提供した韓国の「カカオペイ(Kakao Pay)」が、59億ウォン(約6億4100万円)の課徴金を科されることになった。

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また、アリペイと委託契約を結び、アリペイを通じて個人情報を国外に移転して処理していた事実を利用者に通知しなかったアップルにも、24億ウォン(約2億6000万円)の課徴金が科された。

韓国の個人情報保護委員会は1月23日、個人情報保護法に違反したカカオペイとアップルに対し、課徴金および是正命令を前日の全体会議で決定したと発表した。

調査によれば、カカオペイは約4000万人に上る利用者全体の個人情報を、同意を得ずにアップルのサービス利用者評価のためアリペイに提供していた。当時、カカオペイはアリペイを経由して、アップルに顧客の決済情報を送信していた。

アップルは「NSFスコア」の算出を含む決済処理と関連した個人情報処理業務をアリペイに委託していた。NSFスコアとは、利用者がアップルサービス内で複数の小額決済をまとめて請求する際に、資金不足の可能性を判断するために利用者ごとに付けられるスコアのことを指す。

カカオペイ
(画像=カカオペイ)

この過程でカカオペイは、アップルの委託先であるアリペイがNSFスコア算出モデルを構築できるよう、2018年4月から7月までの間に計3回、全利用者の個人情報を同意なくアリペイに送信していた。

送信された個人情報には、利用者の電話番号、メールアドレス、カカオペイ登録日、チャージ残高など、資金不足の可能性に関連する24項目が含まれ、累計送信件数は約542億件に達した。

カカオペイ利用者のうち、アップルに決済手段を登録していた割合は20%未満だったが、カカオペイはアップル利用者以外のAndroidユーザーなどを含む全利用者の情報をアリペイに送信していた。

アップルは、アリペイにカカオペイ利用者の決済情報を送信し、NSFスコアを算出するための個人情報処理を委託していたが、この事実や情報の国外移転内容を利用者に通知していなかった。そのため約4000万人のカカオペイ利用者は、自身の情報が国外で処理されている事実を認識しにくい状況だった。

アリペイは毎日、カカオペイから全利用者の情報を自動的に受け取り、NSFスコアを算出し、アップルの要求に応じてそのスコアを返送していた。

これを受け、個人情報保護委員会はカカオペイが全利用者の個人情報を同意なくアップルに提供した行為を「適法な処理根拠のない国外移転」と判断し、59億6800万ウォン(約6億4800万円)の課徴金を科した。

また、国外移転の適法性を確保するよう是正命令を出し、関連事実をホームページやアプリで公表するよう指示した。

アップルに対しては、個人情報の国外処理委託に関する情報を利用者に通知しなかった点に対し、24億500万ウォン(約2億6100万円)の課徴金と220万ウォン(約24万円)の過怠料を科した。さらに、個人情報処理方針に国外移転の事実を明記するよう是正命令を出し、ホームページとアプリで事実を公表するよう求めた。

アリペイには、NSFスコア算出モデルを破棄するよう命じた。

カカオペイは課徴金の決定を受け、資料を通じて「今回の件について安全な決済環境を提供するために必要な手続きであったことを説明したが、このような結果となり非常に残念に思う」との立場を示し、「今後、対応策を慎重に検討し、引き続き説明を行っていく」と伝えた。

(記事提供=時事ジャーナル)

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